眉下切開が向いている人の特徴やメリットを専門医が解説
2025.04.17シワ・たるみ取り

眉下切開は上まぶたのたるみを改善し、自然な感じで若々しくスッキリとした目元を取り戻すための手術です。加齢による皮膚の弛緩や二重のラインが隠れてしまうような症状にも対応し、目の開きを自然にする効果が期待できます。
本記事では、眉下切開が向いている人の特徴、治療をおすすめできないケース、期待できる効果やメリットについて詳しく解説します。
眉下切開に向いている人の特徴
眉下切開に向いているのは、主に以下のような人です。
加齢による上まぶたのたるみがある人
加齢により皮膚がたるみ、まぶたが重く見える人には眉下切開が向いています。余分な皮膚を除去し、すっきりとした目元を取り戻すことが期待できます。
研究によると、上眼瞼形成術(上まぶたのたるみを除去する手術全般)はアジア人の上眼瞼のたるみ改善に有効であり、患者の91.1%が満足していると報告されています。[1]
眉下切開も上まぶたの余剰皮膚を除去する術式の1つであり、同様の効果が期待できます。
自然な仕上がりで上まぶたのたるみを取り除きたい人
まぶたの皮膚が下垂すると、目元の印象が重くなります。日本の研究によると、眉下切開を用いた皮膚切除は自然な仕上がりを実現し、患者満足度も高いと報告されています。[2]
眉下切開は目元の印象を改善しつつ、不自然な変化を抑えることが可能とされています。
額の筋肉を使い目を開いている人
まぶたの重さを補うため額の筋肉を使用して目を開けると、額にシワができる場合があります。まぶたのたるみが進行すると、目をしっかり開けようとして無意識に眉を持ち上げる動作が増え、結果的に額の筋肉が緊張しやすくなることが理由です。眉下切開によってまぶたの負担を減らすことで、額の筋肉の負担を和らげる効果が期待できます。[2]
眉下切開がおすすめできない人
眉下切開がおすすめできないのは、主に以下のような人です。
上まぶたのたるみが少ない人
眉下切開は余分な皮膚を取り除く手術のため、上まぶたのたるみが少ない人には適していません。手術をしても効果を実感しにくく、不自然な仕上がりになる可能性があるため、慎重に判断する必要があります。[1]
眼瞼下垂が重度の人
眼瞼挙筋(まぶたを持ち上げる役割を担う筋肉)の機能が大きく低下している場合、眉下切開では十分な改善が見られないことがあります。眼瞼挙筋前転術などの手術が適している可能性があります。[2]眉下切開の適応の有無は、医師に相談しましょう。
傷跡が気になる人
眉下切開は眉の下に沿って行うため、比較的傷跡が目立ちにくい手術です。しかし、体質や術後のケアによっては瘢痕が残ることがあります。
とくに、皮膚の厚い部位では瘢痕が硬くなったり、色素沈着を引き起こしたりするケースもあります。[1]まぶたの厚みには個人差があるため、医師とよく相談し適切なデザインを決めることが重要です。
ケロイド体質の人
ケロイド体質の人は、とくに傷跡が目立ちやすい部位の手術後にケロイドが形成されるリスクが高いことが報告されています。美容外科手術においては、ケロイド形成のリスクを考慮し、手術の適応を慎重に判断する必要があるとされています。[3]
眉下はケロイド好発部位ではありませんが、気になる方は医師とよく相談した上で手術を検討しましょう。
眉下切開に期待できる効果
眉下切開を行うと、以下のような効果が期待できます。
目元の印象が若々しくなる
目元は顔全体の印象を左右する要素です。研究によると、眉下切開は上まぶたの弛緩を改善し眉毛の位置を安定させるとともに、目じりのシワや眉間のシワを軽減する効果があると報告されています。[4]
上まぶたが軽くなる
眉下切開を行うと余分な皮膚が除去されることで上まぶたが軽くなり、瞼を挙げやすくなります。重だるさがやわらぐためスムーズに目を開けられるようになり、表情もより自然になるでしょう。日常生活における快適さの向上も期待できます。
視界が広がる可能性がある
研究によると、加齢によるまぶたのたるみが進行することにより、視野が狭くなる場合があります。眉下切開は上まぶたの余分な皮膚を取り除くことで、視界を遮る原因を軽減する可能性があると報告されています。[6]
ただし、すべての患者に同じ効果があるわけではなく、視界が改善する度合いには個人差があります。
眉下切開のメリット
眉下切開は、他の上まぶたの手術と比較して以下のようなメリットがあります。
- 傷跡が目立ちにくい:眉下切開は眉の下のラインに沿うようデザインされるため、傷跡が目立ちにくく、術後のケアを適切に行うことで時間の経過とともにさらに目立たなくなる
- ダウンタイムが比較的短い:一般的な上眼瞼切開に比べて腫れや内出血が少なく、通常1~2週間程度で落ち着き日常生活に戻ることが可能
- 自然な仕上がり:切開する位置が眉下のため、皮膚の引き上げが自然で変化がナチュラル
眉下切開のダウンタイムについては「眉下切開のダウンタイムは?期間や経過を詳しく解説」でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
症例
施術の内容
眉毛の下のラインに沿って切開し、皮膚を除去しました。上まぶたのたるみが自然な見た目で解消されます。
※眉下切開は自由診療です。
ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容の眉下切開治療の流れ
ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容の眉下切開治療の流れは、以下のようになります。
- カウンセリング
専門医が丁寧に診察、まぶたの状態やご希望を詳しく伺う
- 洗顔
手術前に顔の皮脂やメイクを落とし、清潔な状態にしていただく
- カルテ用写真撮影(術前)
手術の記録として現在のまぶたの状態を撮影(プライバシーは厳守、モニター契約がない限りは外部に公開されることはない)
- デザインを決める
患者さまと相談の上、目元全体を確認しデザインを決定する
- 局所麻酔を行う
痛みを抑えるため、極細い針で局所麻酔を行う
- 手術
仰向けの状態で手術を行い、適宜座位になり仕上がりを鏡で確認していただく
- クーリング
手術後は腫れを抑えるため患部を冷却し、休んでいただく
- カルテ用写真撮影(術後)
手術直後の状態を記録し、術前と比較できるようにする(撮影データの取り扱いは厳重に配慮され、外部流に流出されることはない)
- ガーゼの貼付
出血や滲みを防ぐため傷口をガーゼ保護する
当院の眉下切開カウンセリングについては「脱脂・眉下切開手術 無料カウンセリング」でも詳しく紹介していますので、参考にご覧ください。
眉下切開の費用
眉下切開は、公的保険が適用されない自由診療です。
※価格はすべて税込表示
上眼瞼のたるみとり | 通常価格:275,000円 | モニター価格:242,000円 |
吉武医師(指名料) | 33,000円 |
眉下切開に関する質問
Q. 眉下切開に適応年齢はありますか?
A. 眉下切開は、まぶたのたるみが気になり始めた方から、高齢により皮膚弛緩が進んだ方まで適応の幅が広い手術です。研究によると、眉下切開を含む上まぶたの若返り手術では、40歳以上でまぶたの弛緩やシワが顕著な場合に効果的だったと報告されています。[7]
また、高齢者(平均71.4歳)においても、眉下切開が上まぶたのたるみや眉毛下垂の改善に有効だったことが分かっています。[4]
眉下切開を検討している方はネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容へ
眉下切開は上まぶたのたるみを改善し、目元の若々しさを取り戻したり、視野を広げたりする効果が期待できる手術です。ダウンタイムが比較的短く、自然な表情に仕上げるというメリットもあります。
しかし、まぶたのたるみが少ない人や重度の眼瞼下垂の人などにはおすすめできません。事前に医師と相談し、適応の有無を確認することが重要です。
ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容では形成外科専門医が手術を担当し、とくに眉下切開については他院で切開後の傷跡修正も行っています。眉下切開を検討されている方は、当院までお気軽にご相談ください。
当院の受診方法は、こちらをご確認ください。
【ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容|吉武光太郎 監修】
副作用・注意点
1週間後に抜糸を行うので、ダウンタイムは1週間となります。 メイクは傷の部分以外は翌日から可能です。傷のところは抜糸が終わり問題なければメイクできるようになります。
・皮膚を切るため内出血のリスクがあります。
内出血をした場合は、2〜3週間で青あざから黄色くなって吸収され肌色になります。
・抜糸後は傷跡が赤みをおびてきます。
抜糸後はメイクで隠していただけます。半年間ぐらいかけて傷跡の赤みが薄れてより目立たなくなります。
・中に縫ってある溶ける糸が露出してくることがあります。
そのままにしておいても特に問題はありませんが、気になる場合は露出した糸を摘み取ることができます。
・眉毛に切れ込んで手術跡を目立たなくするため、眉毛が細くなります。
<参考文献>
[1]Blepharoplasty in Asian patients: Techniques and patient satisfaction .
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19717059
[2]日本における眉下切開の適応と術後評価(CIR NII).
https://cir.nii.ac.jp/crid/1520010380552532480?utm
[3]Keloid and Hypertrophic Scar Formation, Prevention, and Management: Standard Review of Abnormal Scarring in Orthopaedic Surgery.(Grabowski, Pacana, & Chen, 2020)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32109921
[4]A Randomized, Controlled Study Comparing Subbrow Blepharoplasty and Subbrow Blepharoplasty Combined with Periorbital Muscle Manipulation for Periorbital Aging Rejuvenation in Asians (Aesthetic Plastic Surgery, 2020).
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32072216
[5]Subbrow Blepharoplasty Combined with Periorbital Muscle Manipulation for Periorbital Rejuvenation in Asian Women (Plastic & Reconstructive Surgery, 2019).
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31373991
[6]Sub-brow Blepharoplasty for Simultaneous Correction of Dermatochalasis with Upper Eyelid Hooding and Sunken Eyelids (Archives of Aesthetic Plastic Surgery, 2019).
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31373991
[7]Subbrow Blepharoplasty in Caucasians (Eid & Tsirbas, 2021)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33620928