ネス駒沢クリニックからのスタッフコラムColumn

目の下のふくらみ・たるみに悩む方へ|脱脂の効果・リスク・費用まで徹底解説

2025.07.24目の下のクマ・たるみ取り

ふと鏡を見たとき、「なんだか疲れて見えるな」と感じたことはありませんか?目の下にふくらみやクマがあるだけで、実年齢より老けて見えてしまうことも。

今回は、目の下の脱脂手術について、手術の目的やクマ・たるみ・ふくらみの違い、手術のリスクと回避策、目の下の脱脂を受ける前に知っておきたいことなどをご紹介します。

目の下の脱脂とは

下眼瞼脱脂術について

下眼瞼脱脂術(かがんけんだっしじゅつ)は、目の下の脂肪を除去し、目の下のクマやたるみを改善する治療です。経結膜脱脂と、経皮からのアプローチの2種類があります。

経結膜脱脂は下まぶたの内側から脂肪を除去するため、目に見える傷跡が残らないことが特徴です。

一方、経皮からのアプローチでは、下まぶたの外側の皮膚を切開して脂肪を除去します。皮膚を切開する経皮アプローチは、皮膚のたるみが目立つ場合に選択されることがあります。

脱脂はクマ・たるみ・ふくらみのどれに効く?

脱脂手術が効果的なのは「目の下のたるみやふくらみによって生じる黒クマ」です。脱脂手術は、目の下のふくらみの原因となる眼窩脂肪を取り除く治療です。

そのため、特に脂肪によって目立つ「ふくらみ」や、影によって黒く見える「黒クマ」の改善に効果があります。

また、脂肪の重みで皮膚がたるんでいる場合には、たるみの軽減にもつながることがあります。

ただし、血行不良や色素沈着による青クマ・茶クマには効果が期待できないため、クマのタイプを見極めることが重要です。

特徴主な原因
目の下のクマ1)2)目の下の皮膚の色が暗く見えている状態血管が皮膚から透けて見えている場合や皮膚の薄さ、皮膚の凹凸による影、色素沈着、睡眠不足など
たるみ3)皮膚の弾力が失われ、目の下の皮膚が垂れている状態加齢や紫外線による光老化、睡眠不足、ストレスなど
ふくらみ4)目の下に脂肪が溜まり、膨らんでいる状態水分の過剰摂取、睡眠不足、遺伝など

なぜ美容目的で選ばれるのか

年齢を重ねると、目の下の脂肪(眼窩脂肪)が前にせり出し、ふくらみが目立ってきます。
このふくらみが影をつくることで「黒クマ」と呼ばれるような暗い印象を与え、実年齢より老けて見られる原因になります。

脱脂手術では、この原因となる余分な脂肪を取り除くことで、目の下をフラットに整え、影グマやたるみの印象を軽減できます。

その結果、疲れて見えがちな目元がすっきりと若々しくなり、表情全体が明るく見えるようになるため、美容目的で選ばれる方が増えています。5)

どんな人が目の下の脱脂を検討すべき?

  • 目の下のクマが気になる方
  • 目の下のたるみやふくらみを除去したい方
  • 目元を若々しい印象にしたい方
  • 鏡に映った自分に自信を持ちたい方

目の下の脱脂に失敗はある?リスクと回避策

凹み・たるみが悪化するって本当?

脱脂手術は正しく行えば目の下のふくらみを解消できますが、脂肪を取りすぎた場合や、もともとの目元の構造によっては、かえって「凹み」や「たるみ」が目立ってしまうことがあります。

特に、皮膚が薄い方や目の下にくぼみがある方は、脂肪を除去するだけでは凹凸の差が強調されてしまう可能性があります。
また、脂肪を除いたことで支えが失われ、皮膚がたるんで見えることも。

このようなリスクを避けるためには、 目元の状態を正しく見極めたうえで、最適な治療法を提案してくれる医師を選ぶことが、自然な仕上がりへの近道です。

術後の腫れ・内出血はどのくらい続く?

脱脂手術のあとには、腫れや内出血が一時的に生じることが一般的です。特に術後2〜3日目をピークに腫れが出やすく、その後は徐々に落ち着いていきます。内出血による青紫色のあざのような変色が出ることもありますが、1〜2週間ほどで自然に吸収されることがほとんどです。

仕事復帰や外出を予定している方は、最低でも5〜7日間程度のダウンタイムを想定しておくと安心です。メイクで隠せる程度の色味に落ち着くまでには個人差があり、早い方では数日、長い方でも2週間ほどでほぼ気にならなくなります。

腫れを早く引かせるためには、術後の冷却・安静・処方薬の使用など、医師の指示に従ったアフターケアがとても大切です。

傷跡は本当に残らない?切開部位と処置

経結膜脱脂法の場合、まぶたの裏側を切開するため、基本的に外から見える傷跡は残りません。経皮からのアプローチの場合は下まぶたの縁から3mmほど下方の皮膚を目じりに向かってへの字に切開し、1週間後に抜糸を行います。

脂肪注入や再配置をした場合、しこりなどが生じることがあります7)。当院での脂肪注入は必要時のみ行っています。

目の下の脱脂を受ける前に知っておきたいこと

自分に合う治療を選ぶポイント

カウンセリング時に医師とよく相談し、気になることは事前に聞くことが大切です。患者さま一人ひとりの目元や顔面全体を見て、バランスよく眼窩脂肪を除去してくれる医師を選ぶとよいでしょう。当院では、顔面のバランスを重視しています。

他の治療との違い

他の治療との違いを知った上で、自分に合った施術を選びましょう。症状や骨格に合わせて施術を選ぶ必要があるので、詳しくは医師にご相談ください。

治療法主な目的アプローチ持続性主なリスク・注意点向いている人
脱脂手術目の下のふくらみ(脂肪)を除去して、黒クマ・たるみを改善眼窩脂肪を除去(切開)長期的凹み・たるみが強調されるリスクもあり(目元の構造を理解して正しく行うことが重要)ふくらみが大きく、黒クマやたるみを改善したい人
ヒアルロン酸注入くぼみ・軽度のクマのボリューム補正注射で皮膚の下に注入数ヶ月〜1年血管塞栓、過剰注入に注意。定期メンテが必要軽度なくぼみクマや、手軽に改善したい人
裏ハムラ法ふくらみと凹みの両方を同時に整える眼窩脂肪の再配置(切開)半永久的ダウンタイムが長め、手術難易度が高いふくらみ+凹み両方に悩む人、自然な若返りを求める人
HIFU(ハイフ)目元のゆるみ・たるみの引き締め高密度超音波で皮膚を引き締める数ヶ月〜半年程度効果が緩やか、脂肪の根本除去はできないたるみが気になるが、手術は避けたい人

ヒアルロン酸注入

もともと体内に存在する成分で、目元やほうれい線などのしわ改善、頬やゴルゴラインなどのボリュームアップなどに使用されます。時間の経過とともに体内に吸収されるため、異物として残ることがありません。

しかし脱脂手術と異なり、定期的に施術する必要があります。また主な副作用として、内出血や腫れ、痛み、血管塞栓などがあります。

裏ハムラ法

裏ハムラ法は、目の下のふくらみの原因となる眼窩脂肪を、ただ取り除くのではなく、くぼみに再配置することで立体的な目元をつくる手術です。まぶたの裏側からアプローチするため、表に傷跡が残る心配はありません。


一方で、脂肪を移動させる繊細な操作が加わる分、シンプルな脱脂手術に比べて腫れや内出血などのダウンタイムがやや強く出やすい傾向があります。

回復には1〜2週間程度を見ておくと安心です。

ハイフ

ハイフは切開せずにリフトアップできる施術です。超音波の熱エネルギーを肌の奥に届け、コラーゲンの生成を促します。目の下や口元、フェイスラインなどに照射し、肌を引き締めますが、ヒアルロン酸注入と同様に年に1回程度の施術が必要です。また副作用として、赤みや痛み、むくみ、しびれなどがあります。

当院の脱脂手術の特徴

自然な仕上がり

眼窩脂肪を除去した際、座っている状態で表情を確認します。これにより、脂肪の取り残しや取りすぎを防ぎます。また患者さま一人ひとりのお悩みに合わせて、デザインや手術方法を調整しています。

脂肪注入は必要時のみ

手術によりくぼみの改善が見込める場合やもともとくぼみがない場合は行いません。

痛みやダウンタイムを最小限に

極細の針や電気メスを使用し、内出血や腫れなどのダウンタイムを最小限にする工夫をしています。下眼瞼切開を行う場合はご希望に応じ、縫合の糸を透明にすることも可能です。

症例

施術内容脱脂(経結膜脱脂)
施術回数1回
費用脱脂(経結膜脱脂) 242,000円(税込)
起こり得る副作用腫れ、内出血、疼痛、出血、血腫、シコリ感

費用

クマ取りは、公的保険が適用されない自由診療です。

下眼瞼の脂肪取り

サービス名施術法・箇所など通常価格モニター価格
下眼瞼の脂肪取り脱脂(まぶたの裏から)242,000円(税込)198,000円(税込)
下眼瞼の脂肪取りハムラ法*1495,000円(税込)
下眼瞼のたるみ取り+脱脂皮膚側から396,000円(税込)352,000円(税込)

*1 治療等の内容:下眼瞼結膜もしくは皮膚を切開して、眼窩隔膜上で剥離し、眼窩脂肪をTear troughに敷いてくる手術です。副作用・リスク:痛み、出血、内出血、血腫、左右差、感染、外反、内反を生じることがあります。

ヒアルロン酸

ボルベラアラガン1本77,000円(税込)
ボリフトアラガン1本77,000円(税込)
ボリューマアラガン1本77,000円(税込)
ボラックスアラガン1本77,000円(税込)
ヒアルロニダーゼ他院1A39,600円(税込)
当院1A19,800円(税込)
ヒアルロン酸手技料22,000円(税込)
カニューレ代3,300円(税込)

ハイフ

部位回数通常価格
全顔1回88,000円(税込)
目元1回22,000円(税込)
二重あご1回38,500円(税込)
3回99,000円(税込)

よくある質問

Q.目の下の脱脂のダウンタイムはいつまで続きますか?

A.ダウンタイムは約1週間で、ほとんどの内出血や腫れは落ち着きます。ただし回復までの期間は腫れや内出血の程度により異なります。

Q.傷跡や腫れは目立ちますか?

A.経結膜脱脂法の場合、まぶたの裏側を切開するため、基本的に外から見える傷跡は残りません。

実際の傷もほとんどわからない程度に改善します。腫れや内出血は時間の経過とともに落ち着きます。

また経皮アプローチの場合、数ヵ月は傷跡が赤くなりますが、6ヵ月ほどで目立たなくなることが多いです。

Q.目の下の脱脂の修正や再手術はできますか?

A.脱脂手術に満足できなかった場合、修正や再手術は可能です。

ただし、脂肪の残り具合や皮膚の状態によっては難しいこともあるため、どの施術が自分に合っているかを医師と相談することが大切です。

目の下のたるみが気になる方は、ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容へ

目の下の脱脂手術は、適切に行なえば自然で若々しい印象を取り戻せる治療のひとつです。

また一度手術をすれば、定期的な治療は必要ありません。

まずは、自分の目元の状態や理想に合った治療法を見つけてみませんか?目の下の脱脂手術で気になることや不安な点がある方は、お気軽に当院へご相談ください。

ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容|吉武光太郎 監修

参考文献

(1)Establishment and application of perceived age prediction model for the periocular aging research of Chinese Han women

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38696230

(2)Cues of fatigue: effects of sleep deprivation on facial appearance

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23997369

(3)Effects of Addition of Patchouli Leaf Essential Oil (Pogostemon cablin Benth) on Eyecream Products

https://jurnal.usk.ac.id/IJPEOP/article/view/32150/19493

(4)Upper eyelid subcutaneous orbital fat prolapse: A case series on a condition that deserves a separate name

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39323810

(5)Comparison of outcomes between simultaneous fat

grafting and filler injection with transconjunctival fat

removal for improvement of the lower eyelid contour

https://e-aaps.org/upload/pdf/aaps-2020-02068.pdf

(6)Transconjunctival blepharoplasty. Complications and their avoidance: a retrospective analysis and review of the literature

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8357600

(7)The Management of Lumps, Bumps, and Contour Irregularities of the Lower Eyelid and Cheek After Poor Outcome Fat Transfer

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36727307

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