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脂性肌におすすめのレーザー治療とは?効果や特徴について解説

2025.09.11毛穴・美肌

「毎日ちゃんと洗顔しているのに脂っぽい…」

「Tゾーンがテカって化粧崩れがひどい…」

しっかりケアしているつもりなのに、脂性肌がよくならないと悩んでいる方は多いのではないでしょうか?スキンケアでは改善しにくい脂性肌には、皮脂腺にアプローチできるレーザー治療がおすすめです。

本記事では、脂性肌の主な原因、レーザー治療がおすすめな理由、必要な治療回数などについて詳しく解説します。ぜひ、最後までご覧ください。

脂性肌の主な原因とは?

脂性肌は、肥大した皮脂腺から過剰な皮脂が分泌され、テカテカした脂っぽい肌に見えることで起こります。考えられる主な要因は、以下のとおりです。

  • 年齢
  • 性別
  • 食生活
  • 遺伝
  • 気候など

実際に、2012年の研究によると、これら複数の因子が皮脂分泌量に影響を与え、脂性肌の発症に関与していることが示されました。[1]

たとえば、ホルモンバランスが変化しやすい10〜20代や、脂質の多い食事が習慣化している場合、皮脂分泌が過剰になりやすいです。原因を正しく理解することで、効果的な治療やスキンケアの選択につながります。

脂性肌にレーザー治療がおすすめな理由

脂性肌に悩む方には、皮脂腺への作用が期待できるレーザー治療がおすすめです。

皮膚の深層に熱エネルギーを与えることで過剰な皮脂分泌を抑え、テカリや毛穴の開き、ニキビの原因にもアプローチが可能です。

2020年の研究では、ヤグレーザーとカーボンローションを併用した施術により、毛穴が縮小し肌質の改善が見られたと報告されました。[2]

また、別の臨床研究では、ヤグレーザーによって皮脂の分泌量が約18%減少し、毛穴の詰まりやニキビの炎症も改善した例が報告されています。[3]

レーザー治療は、スキンケアだけでは改善が難しい脂性肌に対して、有効な選択肢のひとつといえるでしょう。

脂性肌におすすめのレーザー治療

脂性肌にお悩みの方には、レーザーフェイシャルがおすすめです。当院が導入している「ジェントルマックスプロプラス」は、2種類のレーザー(アレキサンドライトレーザー755nm/ヤグレーザー1064nm)が搭載されています。

脂性肌の改善には、皮膚の深層に熱エネルギーを届けられるヤグレーザーを使用します。皮脂分泌のコントロールや、ターンオーバー促進を図ることが可能です。治療時の痛みは比較的少なく、治療後もダウンタイムがほとんどないことが特徴です。

毛穴の引き締めや肌全体の質感向上にもつながりやすく、脂性肌の総合的な改善を目指せるでしょう。

レーザーフェイシャルの毛穴への効果については「【毛穴悩みに】レーザーフェイシャルの効果や特徴を徹底解説」でも詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にご覧ください。

また、ジェントルマックスプロプラスは顔全体の脱毛にも効果的です。

産毛や鼻下などの細かい毛にも対応しており、毛穴の詰まりを予防しつつ、清潔感のある肌を目指す方にもおすすめです。顔脱毛を行うことで、化粧ノリの向上や皮脂汚れの蓄積予防といった美肌効果も期待できます。

脂性肌改善に必要なレーザー治療の回数

脂性肌を改善するためには、一般的に3〜5回のレーザー治療を行うことが基本です。

2023年の臨床研究では、30人を対象にヤグレーザーを用いた治療を3週間おきに3回実施したところ、皮脂の状態や肌の質感、毛穴の目立ちに対して明らかな改善が確認されました。[4]

ただし、肌質や反応には個人差があるため、医師と相談しながら回数を調整するのが望ましいでしょう。脂性肌が強い場合やニキビを発症している場合は、回数が多くなるケースもあります。

レーザー治療でなかなか改善されない、重度の脂性肌や繰り返す炎症性ニキビに対しては、医師の判断によりイソトレチノイン(内服薬)が検討されることもあります。

イソトレチノインは皮脂腺そのものを縮小させる効果があり、皮脂分泌の根本的な抑制が期待できます。ただし、乾燥や唇の荒れなどの副作用もあるため、専門医のもとで慎重に使用されます。

イソトレチノインの効果や治療方法については、こちらもぜひ参考にご覧ください。イソトレチノイン

脂性肌へのレーザー治療はいつ頃から効果が出る?

レーザー治療による脂性肌の変化は、治療直後ではなく数週間から1か月ほど経ってから徐々に現れるのが一般的です。2020年の症例報告では、3回のレーザー治療を終えた1カ月後の時点で、毛穴の縮小や肌質の改善が見られたと報告されました。[2]

レーザー治療の効果は、肌のターンオーバーや皮脂腺への作用が穏やかに進行することで実感できるでしょう。中長期的に経過を観察することが大切です。

レーザー治療の経過については「レーザーフェイシャルの効果と経過について」でも詳しく解説しています。こちらも参考にご覧ください。

当院の脂性肌へのレーザー治療の特徴

ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容では、脂性肌改善の症例経験豊富な専門医が、一人ひとりの肌を丁寧に診察します。患者さまと相談しながら、納得していただいた上で治療方法を決定していることも特徴です。

当院では、厚生労働省から承認されている「ジェントルマックスプロプラス」を導入しています。アメリカの医療機器メーカーであるシネロン・キャンデラ社が開発した医療用レーザー装置で、肌質に合わせた柔軟な治療が可能です。

詳しくは「シネロンキャンデラ社 公式ホームページ:製品情報」をご覧ください。

脂性肌へのレーザー治療の費用

レーザー治療(レーザーフェイシャル)は、公的保険が適用されない自由診療です。

2クール目以降は、最終施術日から6か月以内であれば10%オフとなります。

初回トライアル(頬のみ)22,500円(税込)
1回33,000円(税込)
5回110,000円(税込)

脂性肌とレーザー治療に関するよくある質問

Q:脂性肌でしてはいけないことはありますか?

過剰な洗顔や、アルコールを多く含む化粧品の使用は避けてください。皮脂を取りすぎると、かえって皮脂分泌が活発になり悪化することがあるからです。

また、毛穴を詰まらせる油分の多いメイクやスキンケア製品も、控えたほうがよいでしょう。

Q:脂性肌のピークはいつですか?

脂性肌のピークは、一般的に10代後半〜20代前半とされています。ホルモン分泌が活発で、皮脂腺の働きが強まりやすいことが理由です。

季節的には、気温や湿度が高い夏に皮脂分泌が増えやすく、脂性肌の症状が悪化しやすい傾向があります。研究でも、20〜30代の女性は、夏季に皮脂量が上昇することが報告されています。[5]

ただし、冬でも乾燥による過剰な皮脂分泌が起こることがあるため、季節ごとのケアが重要です。

Q:脂性肌には乳液はいらないですか?

脂性肌でも保湿を怠ると肌が乾燥し、余計に皮脂が分泌されることがあります。たとえば、油分の少ないさっぱりタイプやノンコメドジェニック処方の乳液を選べば、肌を守りながらバランスの取れた保湿が可能です。

Q:レーザーフェイシャル治療前後に注意すべきことはありますか?

治療前は、日焼けやピーリング剤などの肌に負担をかけるスキンケアは避けましょう。治療後は一時的に赤みやほてりが出ることもありますが、ほとんどは数時間〜1日で落ち着きます。

摩擦を避け、保湿と紫外線対策をしっかり行うことが大切です。治療当日のメイクや入浴については、医師の指示に従ってください。

脂性肌にお悩みでレーザー治療に興味がある方はネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容へ

脂性肌は年齢やホルモン、季節によって皮脂分泌が活発になりやすく、放置すると毛穴やニキビの原因になります。レーザー治療は、皮脂腺に働きかけて、脂性肌の改善が期待できる治療方法のひとつです。

個人差はありますが、一般的に3〜5回のレーザー治療により、数週間から1か月ほど経ってから効果を少しずつ実感できることが多いです。脂性肌にお悩みの方、レーザー治療に興味がある方は、当院までお気軽にご相談ください。

当院の受診方法については、診察・施術のご予約方法をご確認ください。

【ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容|吉武光太郎 監修】

副作用・リスク

・レーザーフェイシャルはダウンタイムが少ないことが特徴です。
・レーザー照射後は、赤みやかゆみ、熱感、腫れ、にきびのようなぶつぶつなどを伴うことがありますが、ほとんどの場合、数時間~数日後には症状が落ち着きます。症状が強い時や長引く時はクリニックに相談してください。
・シミやそばかすの部位に反応し黒いかさぶたができることがありますが、最大約2週間で自然と剥がれ落ちます。
・肝斑はレーザーの強い刺激により悪化することがあるため、医師に相談しましょう。

以下に該当する方は、施術をお控えください。

・妊娠中・授乳中の方
・光過敏症の方
・アトピーや脂漏性皮膚炎など強い炎症がある方
・てんかん発作の既往歴がある方
・重度の糖尿病の方
・施術前に日焼けをしている方
・日焼けをする予定がある方
・心臓のペースメーカーを使用している方
・慢性疾患がある方

【参考文献】

[1] Sakuma, T., & Maibach, H. (2012). Oily Skin: An Overview. Skin Pharmacology and Physiology, 25(5), 227–235.

https://karger.com/spp/article-abstract/25/5/227/295641/Oily-Skin-An-Overview?redirectedFrom=fulltext

[2] Guida, S., et al. (2020). Carbon Peel Laser Technique to Improve Skin Quality. Dermatology Practical & Conceptual, 10(4), e2020113.

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7588164

[3] Kesty, K., & Goldberg, D. (2020). 650 usec 1064nm Nd:YAG laser treatment of acne: A double-blind randomized control study. Journal of Cosmetic Dermatology.

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jocd.13480

[4] Singamsetty Sushma, et al. (2023). Effectiveness of Laser Carbon Peel for Facial Rejuvenation. International Journal of Scientific Research.

https://www.worldwidejournals.com/international-journal-of-scientific-research-(IJSR)/fileview/effectiveness-of-laser-carbon-peel-for-facial-rejuvenation_February_2023_6056712458_5205340.pdf

[5] Kim, E. J., et al. (2017). The Effects of Regional Climate and Aging on Seasonal Variations in Chinese Women’s Skin Characteristics. Journal of Cosmetics, Dermatological Sciences and Applications, 7(2), 164–172.

https://www.scirp.org/journal/paperinformation?paperid=77089

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