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目の下のクマやたるみ取りで後悔しないためには?

2022.03.07目の下のクマ・たるみ取り

NES駒沢クリニック 医師 吉武光太郎監修

 

目の下のクマやたるみは、相手に疲れているような印象を与え、実年齢よりも老けてみられがちです。

脱脂手術では、目の下のクマやたるみの改善が期待できますが、場合によっては「目の下に凸凹ができた」「施術後のイメージが違う」など、患者さんが満足できないケースもあります。

そこで今回は、目の下のクマやたるみの原因や、施術による失敗と思われる例、施術を受ける際の後悔しない方法などをご説明します。

 

目の下のクマやたるみの原因

目の下のたるみの主な原因として、主に以下のようなものが考えられます。

 

目元の筋肉や靭帯などの衰え

下まぶたは、主に皮膚、眼輪筋、眼窩(がんか)隔膜、隔膜の中に収まった眼窩脂肪、ロックウッド靭帯という構造になっています。

目の下のクマやたるみは、加齢によって眼球を支えるロックウッド靭帯などが少しずつ緩むことで眼球が押し下がることにより、眼窩脂肪が圧迫され前方へ押し出されることが原因といわれています。

 

皮膚のハリの低下

人間の皮膚は、外側から順に表皮・真皮・皮下組織から構成されています。

肌の大部分を占める真皮には神経や血管などが通い、皮膚の柔らかさを保っているコラーゲンや肌の弾力に関与するエラスチンという成分が存在しています。

コラーゲンやエラスチンは加齢や紫外線などの影響により、産生量が減少することが知られています。

また成分自体の質も変化し、繊維が切れやすく、硬くなっていくと考えられています。

コラーゲンやエラスチンの量の減少、質の変化によって皮膚のハリが失われ、皮膚のたるみの原因になるといわれています。

 

皮膚への刺激や乾燥

普段から目をこする癖があったり、クレンジングで必要以上に肌をこすったりしている場合、皮膚がダメージを受けやすくなると考えられています。

また目の下の皮膚は他の部位と比較して薄く、皮脂の分泌量が少ないため、乾燥して皮膚のハリがなくなって目の下のたるみの原因になるといわれています。

 

遺伝

涙袋は、下まぶたの膨らんでいる部分で眼輪筋が発達している状態を指し、目袋は眼輪筋などの衰えによって前方へ押し出された眼窩脂肪のことを指します。

ご親戚に目袋が出ている方は、若い頃から眼窩脂肪が突出しやすいことが知られています。

 

目の下のクマの種類

人間の皮膚の色は、メラニン、カロチン、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンの主に4種類が関係していると考えられています。

目の下にできるクマには、大きくわけて、以下のように青クマ・茶クマ・黒クマの3種類があります。

 

青クマ

青クマは目のまわりの血行不良により、毛細血管が透けてみえている状態です。

血行不良によって還元ヘモグロビンと呼ばれる暗赤青色の血液が増えるとされ、青黒っぽく見えると考えられます。

主にパソコンやスマホを長時間使用して目を酷使することや、寝不足、疲れ、運動不足などによって生じるといわれています。

目尻を下に引っ張ったとき、クマの色が少し薄くなった場合、青クマの可能性が高いです。

 

茶クマ

茶クマは、色素沈着によって茶色くくすんで見えている状態です。

メラニンによる色素沈着が主な原因と考えられます。

目のまわりの皮膚は他の部位と比較しても非常に薄いため、刺激や紫外線、乾燥に弱いといわれています。

そのため、クレンジングで目をゴシゴシこすることや目元の保湿不足などによって茶クマができることがあります。

また通常、メラニンはターンオーバーにより自然と剥がれ落ちますが、なんらかの原因でターンオーバーのサイクルが乱れ、メラニンが蓄積し続けると色素沈着が進行して茶クマが目立ちやすくなると考えられます。

目尻を下に引っ張ったとき、皮膚と一緒にクマが移動した場合には茶クマの可能性が高いです。

 

黒クマ

黒クマは、目の下のたるみなどにより目の下に影ができ、黒っぽく見えている状態です。

黒クマは主に加齢によって目のまわりの眼輪筋などの筋力が低下し、コラーゲンの減少などで肌のハリが失われることにより生じると考えられています。

目の下にふくらみがある場合、皮膚のたるんでいる部分が影のようになり、黒クマが目立ちやすいことも特徴です。

顔を上に向け、顔の正面に鏡をもってきたときにクマが薄くなる、または消える場合には黒クマの可能性が高いです。

 

目の下のたるみ取りの失敗??

目の下のクマやたるみ取りの手術では、術後に以下のような症状が生じる場合があります。

これらは失敗とは言えず、手術を受ける以上は起こり得るリスクです。

事前のカウンセリングで医師の説明をよく聞き、納得した上で手術を受けましょう。

 

くぼみや凸凹が生じる

脱脂手術では目の下に突出している眼窩脂肪を取り除きますが、取りすぎてしまうと目の下にくぼみが生じることがあります。

当院では眼窩脂肪を取り除いた後に、患者さんが座位の状態で目元を確認します。

また、必要に応じて施術後に脂肪注入をすることがあります。

脂肪注入の際も、脂肪の注入量が適切ではない場合などに、目の下に凸凹が生じる可能性があります。

当院では手術終了の前に適切な量の脂肪を取り除けているか、脂肪注入の量は適切か、などをしっかり確認することで、目の下のくぼみや凸凹がなるべく生じないように工夫しています。

 

クマが改善されない

脱脂手術では、目の下の膨らみが原因で生じている黒クマが解消されることが期待できます。

しかし主に色素沈着が原因とされる茶クマ、血行不良が原因とされる青クマは改善しません。

カウンセリングの際に医師とコミュニケーションをとり、患者さんの目の下のクマが改善される種類のものかどうかなど、事前に解消しておくことが必要です。

当院では、カウンセリング時に患者さんの目元の状態を十分に確認し、一人ひとりの状態に合った施術をご提案し、ご期待に沿えない場合もしっかりと理由などをご説明してご納得いただけたうえで手術を受けていただいています。

 

しわやたるみが増える

手術後に目の下のしわやたるみが増えるのは、特に40代後半以降の方にみられます。

眼窩脂肪を取り除くことによって目の下の皮膚が余るため、しわやたるみが増えてしまうことがあります。

もともと皮膚や筋肉のたるみが強いことが原因のひとつとして考えられています。

そこで当院では経結膜脱脂法だけでなく、脱脂と余った皮膚を取り除く方法もご提供しています。

また、まずは経結膜脱脂法で眼窩脂肪のみを取り除き、目の下のたるみや小じわが気になる場合には、3ヵ月以降に余った皮膚のみを除去する治療も行っています。

患者さんのご希望のダウンタイムに沿ってご提案いたします。

 

目の下のクマやたるみ取りで後悔しないためには

目元の状態によっては、相手に若々しい印象や疲れているような印象を与えることがあります。

脱脂手術での仕上がりの違いは目元の印象を大きく左右するため、医師やクリニック選びが重要です。

クリニックを選ぶ視点は、「クチコミなどの評判」「クリニックの対応や雰囲気」「医師の実績」など、人によって異なります。

目の下に凸凹が生じる、クマが改善されないなど、目の下のクマやたるみ取りで失敗しないためのクリニックの選び方には、主に以下のようなポイントがあります。

 

丁寧なカウンセリングがある

目の下のクマやたるみなど、気になる症状がある場合にクリニックへ足を運んで最初に行うのがカウンセリングです。

カウンセリングでは目元の状態の確認や施術後の仕上がりについて、イメージを共有することなど、医師との共通認識をもつことが大切です。

また治療方法やリスクなど、施術を受ける前に気になることを相談できます。

医師やスタッフと直接コミュニケーションをとることで、クリニックでの対応や信頼できる医師かどうかも判断できるでしょう。

 

実績があり、症例数が多い

経結膜脱脂法は皮膚表面に傷跡が残らないため、比較的受けやすい治療とされています。

ただし目のまわりの皮膚は他の部位と比較して薄く、とても繊細なため、医師の技量によって仕上がりが左右される手術です。

眼窩脂肪の取りすぎ、取り残しのどちらも起こらないよう、一人ひとりの状態を確認しながら適切な量の眼窩脂肪を取ることのできる医師の技術が必要です。

クリニックの中で施術できる医師が複数いる場合は、医師を選べることもクリニック選びのポイントのひとつとなるでしょう。

 

アフターケアが充実している

個人差はありますが、施術後は腫れや疼痛などを伴う場合があります。

施術内容だけでなく、術後の過ごし方や対処法などを丁寧にフォローしているクリニックは、施術を受ける際の安心材料のひとつとなります。

当院では、施術前の治療のダウンタイムやリスクなどを丁寧にご説明いたします。

またご帰宅後に施術後の不明点や気になることが出てきた場合、お電話やLINEでもご相談を承っています。

お気軽にご相談ください。

 

当院の施術

脱脂手術は、当院では以下の2つの方法で行っています。

 

経結膜脱脂法

経結膜脱脂法は、まぶたの裏側から脂肪を取り除く治療法です。

  1. 仰向けの状態でまぶたの裏を切開し、適度な量の眼窩脂肪を取り除く
  2. 座った状態で目の下のバランスを確認する
  3. 取り除いた脂肪の量が適切であれば手術は終了となる
  4. 取り除いた脂肪の量が少なければ再び脂肪を取り除く
  5. ティアトラフ(tear trough)の凹みが強い場合、あるいは脂肪注入を希望する場合は脂肪注入を行う

手術は、局所麻酔を追加投与しながら進めていくため、手術中は目の奥が押されているような感覚を伴いますが強い痛みはありません。

また電気メスで止血をすることにより、内出血は最小限に抑えられます。

 

経皮的脱脂法と皮膚の除去術

経皮的脱脂法は、まぶたの表側から脂肪を取り除く治療法です。

まぶたの裏側から脂肪を取り除く経結膜脱脂法を行った場合、眼窩脂肪を収めていた部分の皮膚が余るため、たるみやしわが悪化することがあります。

そこで当院では、まぶたの表側から眼窩脂肪を取り除く経皮的脱脂法にプラスして、余っている皮膚を除去する治療法も行っています。

経皮的脱脂法と皮膚の除去術は、目の下のたるみが目立つ方や、ふくらみが大きいことによって、経結膜脱脂法だけでは皮膚のたるみや小じわが増えることが予想される方に適しています。

  1. 下まぶたの表面の縁から3~5mmほど下方を目尻に向けて「への字」に切開する
  2. 止血しながら余分な脂肪を取り除く
  3. 座った状態で目の下のバランスを確認する
  4. 座った状態で余った皮膚の切除量を決定する
  5. 余った皮膚を除去し、縫合する
  6. ティアトラフ(tear trough)の凹みが強い場合、あるいは脂肪注入を希望する場合は脂肪注入を行う
  7. 1週間後に抜糸を行う

経結膜脱脂法の場合は抜糸の必要はありませんが、経皮的脱脂法と皮膚の除去術を行った場合には、皮膚表面を切開して縫合しているため、抜糸をする必要があります。

 

脱脂手術の経過とリスク

脱脂手術も、他の施術と同様に副作用やリスクが伴います。

そのため、脱脂手術は専門医が患者さんの症状を十分に確認し、リスクについてもわかりやすく説明したうえで施術にあたることが必要です。

当院では形成外科専門医による丁寧なカウンセリングを受け、ご納得いただけた後に患者さんのご希望に沿った施術を行っています。

脱脂手術による副作用や注意点には、主に以下のようなものがあげられます。

症状の現れ方や程度には、個人差があります。

 

腫れ

翌日~1週間程度、腫れることがあります。

まったく腫れない方もいますが、普段からむくみやすい体質の方は腫れやすい傾向があります。

脂肪注入した場合は3週間ほど少し腫れが残ることがあります。

 

内出血

経結膜脱脂法の場合、麻酔の注射針が血管に当たることで内出血を起こすことがあります。

出現率は約1割です。

通常は2週間で黄色くなり、色が薄くなるにつれて目立たなくなっていきます。

経皮的脱脂法と皮膚の除去術の場合、余った皮膚を取り除くため、手術部位に内出血がみられることが多いです。

通常は2週間程度で黄色くなり、その後は色が徐々に薄くなってやがて目立たなくなります。

 

疼痛

疼痛はほとんどの方にみられる傾向があります。

通常、目を動かしたときの違和感のような痛みは、手術後1~2週間程度で治まります。

また触ると痛みを感じるのは、通常1ヵ月ほど続くことがあります。

 

出血

目元から涙のように少しずつ血が流れたり、鼻から出血したりする場合がありますが、通常は1週間程度で治まります。

中には、まとまった出血が見られるケースもあります。

特に就寝中にこすれたことが原因で出血することがあるため、約1週間はタオルを敷いて就寝することをおすすめしています。

 

血腫

まれに手術部位で血が固まることで血腫ができることがあります。

通常は体内に少しずつ吸収されていきますが、塊の大きさによって期間は異なります。

血腫が大きい場合は、除去するための手術を行うこともあります。

 

異物感

脂肪注入を行う場合、異物感を伴うことがあります。

慣れることで異物感は解消されますが、その期間には個人差があります。

 

当院の施術料金

当院での施術料金は、下記の通りです。

 

項目

円(税込)

経結膜脱脂法

脱脂(目の裏から) 242,000円
ハムラ法 495,000円

経皮的脱脂法と皮膚の除去術

297,000円

 

脱脂手術で後悔しないためには、医師やクリニック選びが重要です。

当院では一人ひとりの目元の状態を確認し、丁寧なカウンセリングやアフターケアの充実など、より安心して施術を受けていただける環境を整えています。

目の下のクマやたるみでお悩みの方は、当院へお気軽にご相談ください。

 

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