ネス駒沢クリニックからのスタッフコラムColumn

ピコスポットは薄いシミに効く?効果が出る回数・期間や注意点を解説

2025.05.01シミ取り

「ピコスポットは薄いシミにも効くの?」「何回くらいでシミが取れるの?」

ピコスポットはピコ秒レーザーを用いた治療法で、薄いシミにも効果が期待できます。しかし、本当に薄いシミに効果があるのか疑問を感じている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、ピコスポットの効果や施術回数・期間、注意点、ダウンタイムについて詳しく解説します。

ピコスポットは薄いシミにも効果が期待できる

ピコスポットはピコ秒レーザー(1兆分の1秒単位)を用いたシミ治療の1つで、薄いシミにも効果が期待できます。従来のナノ秒レーザーと比較して、より短いパルス幅でメラニン色素を微細に破壊し、周囲組織へのダメージを抑えることが可能です。

臨床研究によると、ピコ秒レーザーは加齢や紫外線による薄いシミの一種である日光黒子に対し、Qスイッチレーザーよりも有効であることが示されました。ピコ秒レーザーの方がより高い色素消失効果があり、施術後の炎症後色素沈着の発生率も低かったと報告されています。[1]

ピコスポットは、色素沈着のリスクを抑えつつ薄いシミを除去したい方にも適している治療法といえるでしょう。

ピコスポットで薄いシミに効果が出るまでの施術回数と期間

ピコスポットは個人差はあるものの、1回の施術で薄いシミに対して効果を実感できるケースもあります。通常は約1〜3回の施術を行い、間隔は1か月程度が推奨されています。

研究によると、紫外線や加齢により発生しやすい薄いシミの1種である日光黒子の患者に対しピコ秒レーザーを1回施術したところ、3か月後に95〜100%の色素消失が確認されました。[2]

効果が出るまでの期間は、1〜3か月程度が目安です。ただし、シミの種類や肌質により慎重に治療を進めるケースもあるため、医師の判断により2〜3か月間隔で行う場合もあります。

ピコスポットで薄いシミを治療する際の注意点

ピコスポットで薄いシミを治療する際は、施術後の炎症後色素沈着や一時的な色素変化に注意が必要です。

研究によると、ピコ秒レーザーは従来のQスイッチレーザーに比べて治療後の炎症後色素沈着の発生率が低いことが確認されました。ただし、完全に防げるわけではなく、肌の色が濃い人では炎症後色素沈着が発生するリスクが高いと報告されています。[3]

また、紫外線対策が不十分な場合、炎症後色素沈着のリスクが増加する可能性があるため、治療後は日焼け止めの使用などを徹底することがポイントです。ピコスポットの注意点については「【症例写真あり】ピコスポットの経過は?1週間後の様子や注意点を紹介」でも詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。

ピコスポットのダウンタイム

ピコスポットのダウンタイムは比較的短く、報告によると赤みや腫れは平均2日程度で自然に消失するとされています。[4]一方、照射後にできたかさぶたが剥がれるまでには、1〜2週間程度かかることが一般的です。

ピコスポットのダウンタイムについては「ピコスポットの効果とダウンタイムについて」でも詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。

ピコスポットと他の薄いシミ治療との違いを比較

薄いシミの治療としては、ピコトーニングやハイドロキノンなどの方法があります。ピコスポットとの違いについて見ていきましょう。

項目ピコスポットピコトーニングハイドロキノン
治療方法レーザー照射によりシミを直接破壊低出力レーザーで顔全体を照射。肝斑やくすみの改善に適している外用薬としてメラニン生成を抑制。徐々にシミを薄くする
治療回数少ない回数で効果が実感しやすい薄いシミ除去にはピコスポットよりも多くの回数が必要単独使用の場合、効果実感までに数ヶ月から数年かかる
ダウンタイム約1〜2週間(赤み・腫れは約2日で改善)ほぼなし特にダウンタイムはなし(ただし効果が現れるまで時間がかかる)
注意点かさぶたができる可能性がある副作用は少ないが、十分な効果を得るためには複数回の施術が必要効果を短期間で実感するには、他の治療法(例:ピコスポット併用など)との併用が推奨される場合もある、かぶれるおそれがある

ピコスポットとピコトーニングの違い

ピコスポットは少ない回数で効果が得られやすいですが、かさぶたができることがあります。ダウンタイムは1〜2週間程度(赤みや腫れが落ち着くまでは2日程度)かかることが一般的です。

一方、ピコトーニングは顔全体に低出力で照射するため、肝斑やくすみの改善に適しています。ダウンタイムがほぼないのが特徴ですが、薄いシミを除去するためにはピコスポットよりも回数が必要です。

ピコスポットとピコトーニングの違いについては「ピコトーニングとピコスポットってどう違うの?それぞれのメリットデメリット」でも詳しく解説していますので、参考にご覧ください。

ピコスポットとハイドロキノンの違い

ピコスポットはシミを直接破壊するため、1回の治療でも効果を実感しやすいです。一方、ハイドロキノンはメラニンの生成を抑えて徐々にシミを薄くする外用薬ですが、単独で使用した場合は効果が出るまでに数ヶ月から数年かかることが一般的です。

短期間で効果を実感したい方にはピコスポットに加え、ハイドロキノンやトレチノインといった塗り薬、トラネキサム酸やビタミンCなどといった飲み薬を併用し、徹底した日焼け対策を行うことが推奨されます。

ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容の特徴

ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容は、形成外科医と皮膚科医、美容皮膚科医が在籍し、幅広い肌の悩みに対応するクリニックです。自然な美しさを引き出すことを重視し、患者さま一人ひとりに対して真摯に向き合う姿勢を大切にしています。

高額な治療を無理にすすめることはないため、まずはお気軽にお悩みをご相談ください。駒沢大学駅から徒歩1分の好立地にあるためアクセスもよく、通院しやすいことも当院の特徴です。

ピコスポットの費用

ピコスポットは、公的医療保険ではなく、自由診療(自費診療)で実施します。

シミ・そばかすの大きさ価格
5mm以下(1個につき)5,500円(税込)
6~10mm(1個につき)8,800円(税込)
11~20mm(1個につき)15,400円(税込)
ADM(全顔1回)33,000円(税込)
シミ取り放題全顔1回目99,000円(税込)
シミ取り放題全顔2回目(初回から半年以内)99,000円(税込)

ピコスポットで薄いシミを改善したい方はネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容へ

ピコスポットはピコ秒レーザー(1兆分の1秒単位)を用いたシミ治療の1つで、薄いシミにも効果が期待できます。少ない回数で効果が出やすく、従来のナノ秒レーザーよりも色素沈着のリスクが低いことも特徴です。

薄いシミを改善したいとお悩みの方は、ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容へお気軽にご相談ください。

当院の受診方法は、診察・施術のご予約方法をご確認ください。

【ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容|吉武光太郎 監修】

副作用・リスク

禁忌

  • 妊娠中・授乳中の方
  • 光過敏症の方
  • てんかん発作の既往歴がある方
  • 重度の糖尿病の方
  • 施術前に日焼けをしている方
  • 日焼けをする予定がある方
  • 心臓のペースメーカーを使用している方
  • 慢性疾患がある方
  • 副作用
  • 痛み、赤み、熱感、色素沈着、色素脱失、毛嚢炎、水疱形成、肝斑の悪化

注意事項

  • ダウンタイムは約2週間です。ダウンタイム中は、患部をテープで保護してください。テープは薄橙色のため、肌に貼ってもあまり目立ちません。
  • 施術後には痛み、赤み、熱感が出るかもしれません。通常は1~2日で治まります。
  • 色素沈着が起きることもあります。通常、3~6か月で目立たなくなります。
  • 施術後のカサブタは、無理にはがさないでください。
  • 患部への刺激を避ければ、メイクや洗顔は当日から可能です。
  • 施術直後から外出できますが、保湿や紫外線対策を忘れずにしましょう。
  • シミの状態によっては、1回の治療で除去できない可能性があります。
  • 肝斑の治療には向いていません。

<ピコシュアについて>

・未承認医薬品等(異なる目的での使用)
ピコシュアは医薬品医療機器等法において、太田母斑、異所性蒙古班の治療について承認されていますが、その他の治療については国内で承認されていません。

・入手経路等
国内の医薬品卸業者より国内の承認機器を仕入れています。

・国内の承認医薬品の有無
国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。

・諸外国における安全性などに係る情報
米国FDAにて色素性病変(シミ・肝斑等)・しわ・にきび跡に関する承認を受けています。

・医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【参考文献】

[1] Kim, J. Y., Yang, J., Huh, G., Choi, Y. J., & Kim, W. S. (2019). A Split-Face, Single-Blinded, Randomized Controlled Comparison of 532 nm Picosecond Neodymium-Doped Yttrium Aluminum Garnet Laser versus 532 nm Q-Switched Neodymium-Doped Yttrium Aluminum Garnet Laser in the Treatment of Solar Lentigines. Annals of Dermatology.

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7992642

[2] Evangelista, K. E., Manuskiatti, W., Wanitphakdeedecha, R., & Techapichetvanich, T. (2020). Clinical Evaluation of Safety and Efficacy of a 670-nm Picosecond Laser for Treatment of Benign Pigmented Lesions in Asians. Dermatologic Surgery.

https://journals.lww.com/dermatologicsurgery/abstract/2021/05000/clinical_evaluation_of_safety_and_efficacy_of_a.11.aspx

[3] Che, Q., Wa, Q., Liu, L., Tang, Q., Gao, Y., Lu, J., Zhou, Z., & Xie, Y. (2023). Effectiveness of 730 nm Picosecond Laser for the Treatment of Freckles and Solar Lentigines: A Retrospective Analysis. Dermatologic Therapy.

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1155/2023/2070560#:~:text=Conclusions.,rate%2C%20and%20high%20patient%20satisfaction.

[4] Friedmann, D. P., Timmerman, A., & Cahana, Z. (2022). Prospective Study of 532-nm Picosecond Laser for the Treatment of Pigmented Lesions of the Face and Dorsal Hands. Dermatologic Surgery.

https://journals.lww.com/dermatologicsurgery/abstract/2022/11000/prospective_study_of_532_nm_picosecond_laser_for.16.aspx

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