形成外科医がいるクリニックで治療を受けませんか?

怪我をしたとき、まず確認すべきこと
日常生活の中で「ぶつけた」「切ってしまった」「転倒した」など、突然怪我は起こります。
怪我をした際、どの医療機関を受診すればよいか迷われる方も多いと思います。
受診される前に現在の怪我の状況を確認し、適切な医療機関や診療科を受診しましょう。
☑︎出血は止まっているか(止血できるか)
☑︎骨が見えていたり、関節が変形していないか
☑︎動かすと激痛があるか
☑︎感覚が鈍くなっていないか(神経損傷の疑い)
☑︎頭部を強打していないか・意識はあるか
☑︎小児や高齢者で様子に異変がないか
これらのポイントを確認することで、形成外科のクリニックで対応できるか、大きな病院へ行くべきかの判断がつきやすくなります。
怪我に対応する診療科の違いとは?
怪我の治療といっても、以下のように複数の診療科が関与します。
診療科 | 主な役割 |
---|---|
形成外科 | 傷や皮膚、見た目を美しく・機能的に治す。 縫合、やけど、外傷後の再建などが得意。 |
整形外科 | リ骨や関節、筋・腱の損傷を診る。 骨折・捻挫・脱臼の診断・治療に特化。 |
外科 (一般外科) |
深部の外傷・内臓損傷など外科手術を行う。 交通事故や刺創など。 |
救急救命 (ER) |
意識障害や重篤な外傷など、命に関わるケガを即時対応。 |
形成外科は「傷をきれいに治す専門家」であり、顔や手など見た目や機能が大切な部位のケガには特に適しています。
形成外科クリニックで対応できる怪我の範囲
形成外科では、以下のような怪我に対応しています。
☑︎縫合処置が必要な外傷
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- 包丁で切ってしまった深い切り傷
- 金属やガラスで裂けたような傷
- 転倒やぶつけたことによる裂創
- 指先の損傷
☑︎やけど(熱傷)
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- 熱湯・油によるやけど
- アイロンやホットプレートでの接触熱傷
- 火傷後の水ぶくれや皮膚の変色、痛みのある状態
☑︎擦過傷・裂創
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- 自転車・バイクでの転倒による擦り傷や膝・肘の裂創
- すりむけた傷の異物除去や感染予防処置
- 傷口が開いてしまった場合の再縫合
☑︎顔面・手・足など見た目を重視したい部位のケガ
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- 眉・鼻・耳・唇などの裂傷や切創
- 子どもの顔の擦過傷や切り傷
- 傷跡をなるべく目立たせたくない方への形成的縫合法
☑︎傷のトラブル
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- 傷跡が赤く盛り上がった(ケロイド・肥厚性瘢痕)
- 傷が治りにくい、化膿してしまった
- 古い傷跡の修正希望(美容的改善含む)
大きな病院に行くべき怪我の判断ポイント
次のような症状がある場合は、大きな病院や救急外来の受診をおすすめします。
☑︎レントゲン・CTが必要な場合(骨折・内臓損傷が疑われる)
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- 強くぶつけて腫れがひどく、動かせない
- 関節が不自然に曲がっている・骨が出ている
- 強打後にしびれや麻痺がある
☑︎意識障害・頭部打撲を伴う場合
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- 転倒や事故で頭を打った
- 一時的に意識を失った
- 吐き気や頭痛、めまいが続く
☑︎出血が大量 or 止まらない
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- 出血量が多く、ガーゼやタオルでも止まらない
- 動脈から吹き出すような出血がある
☑︎内臓損傷が疑われる
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- 刃物・鋭利な物による刺し傷
- お腹を強く打ち、腹痛・吐き気・内出血の可能性がある
当院の対応内容と設備について
当院は形成外科専門クリニックで、以下のような処置を行なっております。
- 縫合処置
- 創傷の洗浄・異物除去
- 小児の外傷
- 熱傷の管理と軟膏処置・処方
- 傷跡修正(瘢痕形成術)
- 治癒後のスキンケア指導(テープ療法・軟膏処方)
※レントゲン・CTなどの画像診断機器はございません。
骨折や内臓損傷の評価が必要な場合は他院をご案内します。
怪我の処置の流れ(縫合処置の例)
1. 問診・視診
ケガの状況、受傷時刻、感染リスクの有無などを確認します。
2. 洗浄・消毒
創内の異物(砂・ホコリなど)を丁寧に除去し、感染を防ぎます。
3. 局所麻酔
痛みを最小限にして縫合できるようにします。
4. 形成外科医による縫合
皮膚の緊張や部位に応じて傷跡が目立たないよう縫合します。
5. ガーゼ保護と処置後の説明
今後の処置方法、抜糸の時期、自宅でのケア方法を説明します。
Q & A
Q. 怪我をしてから何時間以内なら縫えますか?
A. 一般的に6〜8時間以内が縫合の適応とされますが、部位や状況によります。迷ったら早めの受診をしてください。
受傷から2日以上経っていると縫合できない可能性もありますのでなるべく早めの受診をお願いします。
Q. 子どもが顔を切ってしまいました。形成外科と小児科どちらがいい?
A. 顔の傷は形成外科が適しています。将来を見越して傷跡をできるだけ目立たせない処置が可能です。
Q. 怪我が治った後の傷跡ケアもしてもらえますか?
A. はい。瘢痕予防のためのテープ療法や薬の処方、必要があれば瘢痕修正術も対応しています。(自費治療になる場合がございます)