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目の下にできた黒クマの原因は?改善できるの?

2022.03.07目の下のクマ・たるみ取り

NES駒沢クリニック 医師 吉武光太郎監修 目の下のクマは同じように見えて、種類がいくつかあります。 そのためクマの種類に合わせて、適切な方法を実践しないとクマの改善は見込めません。 そこで今回のコラムでは、目の下のクマの一つである黒クマについて解説していきます。 原因はもちろん、改善方法も紹介します。

黒クマとは?

目の下のクマには一般的に3つの種類があるとされます。 それが「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」です。 それぞれの状態と原因は下記のようになっています。

青クマ

原因

睡眠不足などの生活習慣の乱れやストレス、目の疲れなどによって生じた血行不良です。 また体質的・骨格的に目元の筋肉の色が透けやすい方もいらっしゃいます。

状態

目の周りは毛細血管が多いことに加えて、皮膚が薄いのが特徴です。 そのため血の巡りが悪いと筋肉や血管が透けて、青っぽく見えるため青クマと呼ばれます。

茶クマ

原因

紫外線や乾燥、アトピー性皮膚炎などによって肌へのダメージが重なることで起きるクマです。 目の擦り過ぎなどの生活習慣でも起きてしまいます。

状態

上記のような原因で、目のまわりのメラニン色素が色素沈着してしまうため、茶色っぽく見えてしまいます。

黒クマ

原因

加齢によって目元の筋力が低下したり、靭帯が緩んだり、肌のハリが失われていくことなどによって目の下にある眼窩脂肪が前方へ突出してたるみになります。

状態

目の下の皮膚がたるんで影のようになり、黒味がかって見えるため黒クマと呼ばれます。 影クマと呼ばれることもあります。 原因を説明しましたが、黒クマは加齢を起因とするケースが多く、次の項目で改善方法を紹介していきます。

黒クマの改善方法とは?

黒クマの原因は目元の筋肉の衰えやハリの喪失ですから、これらに対処することで黒クマの改善にアプローチしていきます。

眼輪筋を鍛える

黒クマは、靭帯の緩みに伴って眼球が下がることで目の下の眼窩脂肪が前方に突出してくることが一番の原因です。 そのため直接的な解決法ではありませんが、眼輪筋をトレーニングし表面のたるみを少しでも引き締めることで、黒クマの改善を目指します。 眼輪筋トレーニングにはいくつか方法がありますが、代表的なのは下記のような方法です。
  • 眼球を上下左右に動かしたり、右回りや左回しにゆっくりと回す
  • 下まぶたを下方に引っ張りながら目を閉じる。同様に目尻は顔の外側へ、上まぶたは上方に引っ張りながら目を閉じる
この2つの方法以外にも眼輪筋トレーニングやマッサージにはさまざまな方法がありますが、シワなどの原因となることもあるため、医師に相談の上で行うようにしましょう。

十分な保湿ケアをする

黒クマの原因の一つは、目のまわりの肌のハリが失われることです。 目の下の皮膚は0.5~0.6㎜程度と他の肌の部位と比べて薄いため刺激に弱く、さらに皮脂腺も少ないため乾燥しやすいとされています。 そのため目の周りのスキンケアを見直しましょう。 これまであまりケアをしていないようであれば、アイクリームなどの専用美容液を使って十分に保湿していきます。 このほか、当院では根治治療として脱脂手術を行っています。 脱脂手術とは、脂肪を取り除く手術のことで次の項目で詳しく解説していきます。

目の下の黒クマに対する脱脂手術とは?

目の下の黒クマの根本的な原因となっているのが、眼球を支える靭帯が緩み、眼球の下にある眼窩脂肪が押されて前に飛び出してくることです。 この眼窩脂肪を取り除く手術を脱脂手術と言います。

脱脂手術の流れ

当院で脱脂手術を行う場合は、下記のような流れで行います。
  1. 局所麻酔を行います
  2. まぶたの裏側を切開します
  3. 眼窩脂肪を取り除きます
  4. 座った状態になってもらい、表情を確認します
  5. 脂肪の取り残しがある場合は調整します
  6. 再び座った状態で表情を確認します
  7. 問題がなければ手術は終了となります
手術中は、必要に応じて止血を行うため、内出血を最小限に抑えることができます。 局所麻酔を追加しながら手術を行いますが、脂肪を取り除く際に目の奥を押されるような痛みを感じることがあります。 手術は仰向けの状態で行いますが、座った状態で表情を確認し、脂肪の取り過ぎや取り残しがないようにしています。 脂肪除去が適切な量であれば、手術は終了となります。 脱脂手術だけの場合は、縫合はしないため、抜糸の必要はありません。 もともと目の下のくぼみが強い方は、tear trough(ティアトラフ)が気になることがあるため、患者さんの希望に応じて、脱脂手術後に脂肪注入を行います。 また、目の下の皮膚がたるんでいる場合は、余った皮膚を取り除く手術も実施しています。 まぶたの表側から切開して余分な皮膚を除去し、縫合をしたら手術は終了となります。 ただし、縫合するため、約1週間後に抜糸が必要になりますので、再度来院していただきます。

脱脂手術による副作用

脱脂手術を行った際に起こりうる副作用には次のものがあります。 状態と治るまでのおおよその期間を表にしましたので、参考にしてください。
副作用の種類 状態 期間
疼痛 手術した部分に痛みを感じます。特に目を動かした時や圧迫した時に、違和感のような痛みが続くこともあります。 2週間~1ヶ月
腫れ 普段から浮腫みやすい方は腫れやすいとされます。もちろんまったく腫れない方もいます。 翌日〜1週間
出血 涙のように少しずつ出血したり、鼻から出血することもあります。一度にまとまって出血することもあり、就寝時はタオルを敷くことをおすすめしています。 当日〜1週間
内出血 麻酔を打つ際に血管に触れると内出血が起きることがあります。また目の下の皮膚を除去した場合にも内出血が起きます。 1〜2週間
血腫 手術部位に血がたまると、固まって血腫になることがあります。通常は体内に吸収されますが、大きな塊になった場合は傷口を再度開いて除去します。 数週間~数か月
シコリ感 脂肪注入をした場合は、シコリ感が残ることがあります。通常は慣れることで感じなくなります。 慣れるまで

料金

当院で脱脂手術を行う場合の料金は下記になります。
項目 円(税込)
下眼瞼の脂肪取り 脱脂(目の裏から) 242,000円
ハムラ法 495,000円
下眼瞼のたるみ取り+脱脂(表から) 297,000円

まとめ

黒クマは顔が疲れた印象になるだけではなく、皮膚がたるんで黒い影に見えることもあり、年齢も感じさせてしまいます。 当院では、根治治療として脱脂手術を行い、黒クマの改善を目指します。 目の下のたるみ、黒クマが気になる方は、お気軽にご相談ください。

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