ネス駒沢クリニックからのスタッフコラムColumn

【医師解説】ピコトーニングは肝斑にも効く?悪化させないための治療選びと注意点

2026.02.11シミ取り

「頬のモヤモヤしたシミが消えない」と肝斑のお悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。肝斑の場合、セルフケアがかえって症状を悪化させている可能性があります。

この記事では、肌へのダメージを抑えながら肝斑へアプローチできるピコトーニングについて、効く理由、従来の治療との違い、悪化させないための治療方法選びのポイントを専門医が解説します。

ピコトーニングは肝斑に効く?

ピコトーニングは、肝斑治療において有効な選択肢の一つです。肝斑はベースに慢性的な炎症があるため、高出力のレーザーによる強い刺激は禁忌とされ、色素を濃くしてしまうリスクがあります。

一方、ピコトーニングは低出力のレーザーを顔全体に優しくシャワーのように照射する治療法です。熱によるダメージを最小限に抑えながら、少しずつメラニン色素を分解・排出させていくため、肝斑を悪化させずに色調の改善が期待できます。

また、最大の特徴は「肝斑+他のシミ・くすみ」をまとめてケアできる点です。肝斑だけでなく肌全体のトーンアップを目指す方にも適しています。

肝斑とは?他のシミとの違い

肝斑は、紫外線によるシミとは原因や性質が異なり、見分けがつきにくい特徴があります。肝斑特有の特徴を知り正しくシミの種類を理解することが治療の第一歩です。

肝斑の特徴

肝斑は、主に両頬の頬骨付近に、左右対称に現れるのが大きな特徴です。境界がはっきりしているものもあれば、モヤっと広がっているものもあります。中年女性に多く見られ、発症には女性ホルモンの乱れや紫外線ダメージが深く関わっています。

一般的なシミ(老人性色素斑)と混在しているケースも多く、専門医でも見極めが必要な疾患です。

老人性色素斑やそばかすとの違い

一般的なシミである老人性色素斑は、長年の紫外線ダメージが主な原因で、輪郭がくっきりしており、丸い形状が多いのが特徴です。

一方、そばかすは幼少期から思春期にかけて現れることが多く、遺伝的な原因が強く関係します。老人性色素斑やそばかすは肝斑とは治療のアプローチ(レーザーの出力や波長)が異なるため、正確な診断が必要です。

悪化する原因

肝斑を悪化させる大きな原因は、紫外線と摩擦の2つです。

とくに気をつけたいのが、洗顔やメイクのときに肌をゴシゴシこすることです。こうした摩擦が微細な炎症を引き起こし、肝斑をより濃くしてしまうことがあります。

また、自己流のマッサージや、市販のピーリング剤を強く使いすぎるのも肌への刺激になりやすいので注意が必要です。肌にやさしいお手入れを心がけることが、肝斑ケアの第一歩です。

ピコトーニングとは|従来のレーザートーニングとの違い

ピコトーニングとは、肝斑の色調を改善し、同時に周囲のくすみ・シミも一緒にトーンアップできる施術方法です。

メラニンを砕くのは熱ではなく衝撃波

ピコトーニングでは、ピコ秒(1兆分の1秒)という短い時間にレーザーを照射します。

従来のレーザーが熱の作用でメラニンを破壊していたのに対し、ピコレーザーは熱ではなく光音響作用による衝撃波でメラニンを粉砕します。

岩を砂のように細かく砕くイメージで、色素を効率よく代謝・排出させることが可能です。

肌へのダメージ・痛みが最小限 

ピコレーザーは照射時間が非常に短いため、熱が周囲の皮膚組織に広がりにくく、肌へのダメージや痛みが最小限に抑えられます。そのため、ダウンタイムがほとんどないのが特徴です。

また、衝撃波が真皮層の線維芽細胞を刺激することで、コラーゲンやエラスチンの生成が促され、肌のハリや小ジワの改善といった副次的効果も期待できます。

くすみや毛穴など複合的な悩みにも対応

低出力で顔全体に均一に照射するため、肝斑の改善だけでなく、顔全体のくすみを取り払い明るい肌色へと導きます。皮膚の深い層にあるメラニン色素にも反応するため、表面的なケアでは改善しなかった色ムラにも効果があります。

毛穴の開きやキメの乱れも同時に整うため、肌質そのものの改善を感じていただける治療です。

治療回数の目安と効果的な通院ペース

ピコトーニングによる肝斑治療は、1回で完了するものではなく、回数を重ねて徐々にメラニンを減らしていく治療です。

効果を実感し始めるまでの回数

個人差はありますが、1回目の施術直後から肌のトーンアップやハリ感といった変化を感じる方もいます。

肝斑の色調改善の効果は、回数を重ねるごとに徐々に薄くなっていくのを実感される方が一般的です。

治療間隔と継続の重要性

基本的には4週間に1回のペースで、まずは5回を1クールとして継続することをおすすめしています。

肝斑の濃さや肌状態によっては10回以上の治療が必要になる場合もあります。途中で治療をやめても急激に元に戻るわけではありません。しかし、潜在的なシミが再び表面化したり、くすみが気になり始めたりする可能性があります。

ピコトーニングが向いている人・向いていない人

ピコトーニングが向いている人

  • くすみ・細かいシミも一緒に改善したい方
  • ダウンタイムを最小限にしたい方
  • 肌質改善も同時に目指したい方

ピコトーニングが向いていない人

  • 肝斑が非常に濃い方
  • 炎症が強い方

上記の場合には、内服治療を優先します。

ピコトーニングの効果を高める併用治療の重要性

肝斑治療において、メラノサイト(色素細胞)を落ち着かせるには、内服や外用を主体とした保存療法がベースとなります。レーザー単体ではなく、これらを併用することでより高い効果が期待できます。

内服薬(トラネキサム酸・シナール)との併用

トラネキサム酸は、メラノサイトの活性化因子(プラスミン)をブロックし、肝斑の炎症を抑える薬です。

さらに、メラニン生成を抑制するビタミンC(シナール)や、血行促進・抗酸化作用のあるビタミンEを併用すると、内側から色素を作らせない環境を整えられ、レーザー治療の効果を底上げします。

外用薬やエレクトロポーションとの相乗効果

外用薬では、強力な美白作用を持つハイドロキノンや、肌のターンオーバーを促進しメラニン排出を促すトレチノインが有効です。

また、微弱な電流を用いて美容成分を肌深部へ届けるエレクトロポレーションは、イオン導入の約20倍の浸透力を持ち、レーザー後の肌に有効成分を効率よく浸透させられます。

肝斑治療の流れ

肌診断機でお肌の状態を撮影し、隠れたシミや肝斑の状態を可視化します。医師の診断に基づき、看護師が適切な出力で照射します。痛みに弱い方には、麻酔クリームや麻酔テープなどでの対応も可能です。

照射時間は顔全体で5分〜40分程度です。ダウンタイムはほぼなく、直後からメイクができます。

ネス駒沢クリニックの特徴

当院では、米国FDA(日本の厚生労働省にあたる機関)の認可を受けたサイノシュア社のピコシュア(PicoSure)を採用しています。

専門医の知見から、一人ひとりのシミの種類を正確に診断し、最適な治療をご提案します。

ピコトーニングの価格

以下は、公的保険が適用されない自由診療(自費)です。
費用は税込みです。

ピコトーニング頬のみ初回トライアル22,000円
全顔1回33,000円
5回110,000円
10回165,000円
20回297,000円

肝斑をピコトーニングで治療したい方はネス駒沢クリニック 形成外科・美容へご相談ください

肝斑はセルフケアが難しく、誤った方法で悪化させてしまうことも少なくありません。「自分のシミが肝斑なのか分からない」「痛みが不安」という方も、当院に一度ご相談ください。

当院では、ピコトーニングをはじめ、内服・外用療法を組み合わせた多角的なアプローチで、お悩みに寄り添いながら、透明感のある素肌づくりをサポートいたします。

最適な治療計画を一緒に立てていきましょう。

<ピコシュアについて>

・未承認医薬品等(異なる目的での使用) 
ピコシュアは医薬品医療機器等法において、太田母斑、異所性蒙古班の治療について承認されていますが、その他の治療については国内で承認されていません。
・入手経路等
国内の医薬品卸業者より国内の承認機器を仕入れています。
・国内の承認医薬品の有無
国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。
・諸外国における安全性などに係る情報
米国FDAにて色素性病変(シミ・肝斑等)・しわ・にきび跡に関する承認を受けています。
・医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

参照文献

肝斑に対するトーニング治療:1,064nmナノ秒レイザー
日本形成外科学会|しみ(色素斑)
PICOSURE® – ピコシュア –
皮膚科におけるレーザー応用の最新事情
Caresys
シミ,シワのない肌を目指して(美容治療)

本院情報

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