【冬の肌トラブル】「しもやけ」がかゆい!原因と対処法
2025.11.21コラム

冬の寒さが本格化してくると、手足の先や耳がジンジンしたり、お風呂に入るとムズムズとかゆくなったりすることはありませんか? 「子供の頃はなったけど、大人になってからまさか…」と思う方も多いのですが、実は大人の「しもやけ(凍瘡)」に悩む女性が増えています。
赤く腫れて見た目も気になりますし、何よりかゆみは辛いですよね。
今回は、美容の大敵でもある「冷え」と深く関わる「しもやけ」について、かゆみの原因と正しいケア方法をお伝えします。
なぜ?「しもやけ」がかゆくなるメカニズム
そもそも、なぜ寒くなると手足がかゆくなるのでしょうか。 これには「血管の調節機能」が関係しています。
- 寒さで血管が縮む 冬の寒気にさらされると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。
- 暖かさで血管が広がる 室内に入ったりお風呂に入ったりして温まると、血管は急激に広がります。
- 循環の時差ボケが発生 動脈はすぐに広がって血液を送り出しますが、静脈は戻るのに時間がかかります。この「行きと帰りのバランス」が崩れることで、血液成分が血管の外に漏れ出し、炎症を起こします。
これが、赤く腫れあがり、神経を刺激して「猛烈なかゆみ」を引き起こす原因です。 つまり、「1日のうちの寒暖差(温度差)」が一番のリスクです。
絶対NG!かゆい時の「やってはいけないこと」
かゆくてたまらない時、ついやってしまいがちな行動が、実は悪化の原因になっているかもしれません。
- × 患部を強くかく
皮膚のバリア機能が壊れ、傷ができると雑菌が入る恐れがあります。痕(あと)に残ってしまうこともあるので、美容の観点からも絶対にNGです。 - × 熱いお湯で急激に温める
冷えた手をいきなり40度以上のお湯につけると、血管の炎症が悪化し、かゆみが増大します。
ネス駒沢クリニックがおすすめする、しもやけの「正しい対処法」
しもやけができてしまったら、まずは炎症を抑え、血行を穏やかに回復させることが大切です。
1. ぬるま湯とマッサージで「穏やかに」温める
熱湯ではなく、37〜38度くらいのぬるま湯を使いましょう。 お風呂上がりや保湿クリームを塗る際に、指先から心臓に向かって優しくマッサージを行い、滞った血液を流してあげてください。 ※ただし、腫れや赤みがひどい時はマッサージは控えましょう。
2. ビタミンE配合のクリームを使う
市販のハンドクリームを選ぶ際は、「ビタミンE(トコフェロール)」が配合されているものを探してみてください。ビタミンEには末梢血管を広げ、血行を促進する効果が期待できます。 当クリニックでも取り扱いのある医療機関専売コスメには、高保湿かつ修復力の高いものもありますので、ご相談ください。
3. インナーケアで内側から温める
冷えは万病の元であり、肌くすみの原因でもあります。
- ビタミンE: ナッツ類、アボカド、カボチャなど
- 根菜類: 生姜、人参など体を温める食材 これらを積極的に摂り、身体の内側から巡りを良くしましょう。
なかなか治らない場合はクリニックへ
「たかがしもやけ」と放置するのは危険です。 春先になっても治らない、変色している、潰瘍(ただれ)になっている場合は、皮膚科的な治療が必要です。
また、皮膚科では以下のような処方が保険診療で可能です。
- ヒルドイドなどのヘパリン類似物質: 血行促進と保湿作用が高い
- ステロイド外用薬: 炎症やかゆみが強い場合に短期間使用
- ビタミンEの内服薬: 体の中から血流を改善
セルフケアで改善しない場合は、早めに受診することをおすすめします。
美しい手肌は「血流」から
しもやけができるということは、身体の末端まで血液がうまく巡っていないサインでもあります。 血行不良は、顔のくすみや目の下のクマ、肌の乾燥にもつながります。
手先・足先を冷やさないように手袋や厚手の靴下を活用し、美しい肌の大敵である「冷え」と「乾燥」から身を守りましょう。
お肌のトラブルや、冬の乾燥対策について気になることがあれば、いつでもクリニックにご相談くださいませ。
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