ネス駒沢クリニックからのスタッフコラムColumn

ニキビは保険治療で治せる?保険と自費の違いとは?

2025.09.27ニキビ

ニキビは保険で治療できる?

「ニキビ=美容の悩み」と思われがちですが、実際は皮膚の炎症性疾患であり、皮膚科での診察は保険診療の対象です。
ディフェリン®ゲルやベピオ®ゲルなどの外用薬、抗菌薬などの内服薬を中心に、炎症を抑えて新しいニキビをできにくくする治療を行います。

ニキビ治療の基本(保険診療)

ニキビの状態に応じて、以下の薬を組み合わせて治療します。

外用薬(塗り薬)

ディフェリン®ゲル(アダパレン)

毛穴の詰まりを改善し、新しいニキビを予防する。保険適用。

ベピオ®ゲル(過酸化ベンゾイル)

殺菌作用があり、炎症ニキビに効果的。保険適用。

デュアック®配合ゲル(クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル)



抗菌+殺菌のW効果。赤ニキビに有効。保険適用。

エピデュオ®ゲル(アダパレン+過酸化ベンゾイル)

面ぽう(白ニキビ・黒ニキビ)と炎症性ニキビを同時に改善。保険適用。

薬の名前主成分主な作用適応するニキビのタイプ保険適用
ディフェリン®ゲルアダパレン毛穴の詰まりを改善し、新しいニキビを予防白ニキビ・黒ニキビ(面ぽう)
ベピオ®ゲル過酸化ベンゾイル強い殺菌作用でアクネ菌を減らす赤ニキビ・膿ニキビ
デュアック®配合ゲルクリンダマイシン+過酸化ベンゾイル抗菌+殺菌のW効果炎症性ニキビ(赤ニキビ)
エピデュオ®ゲルアダパレン+過酸化ベンゾイル毛穴詰まり改善+殺菌作用の相乗効果面ぽう+炎症性ニキビ

内服薬(飲み薬)

  • 抗菌薬(ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど)
    炎症が強いニキビに対して短期間使用。保険適用。
  • 漢方薬(十味敗毒湯、清上防風湯など)
    体質や症状に応じて処方。保険適用になることが多い。
薬の種類主な薬剤名主な作用適応するニキビのタイプ保険適用
抗菌薬(抗生物質)ミノサイクリン、ドキシサイクリン などアクネ菌の増殖を抑え、炎症を鎮める赤ニキビ・膿ニキビ○(短期使用)
抗菌薬(マクロライド系)クラリスロマイシン など細菌感染を抑える他剤が使えない場合に選択
漢方薬十味敗毒湯、清上防風湯、荊芥連翹湯 など体質改善・炎症を抑える繰り返すニキビ・体質的な皮膚炎

保険治療の特徴

  • 保険診療のため薬代は3割負担(数百〜千円台/1ヶ月)で継続しやすい
  • 効果が科学的に証明された薬を使用
  • 市販薬では改善しにくい「赤ニキビ・膿ニキビ」にもしっかり対応

保険診療での限界と自費治療との違い

保険治療は「今あるニキビの炎症を抑えて新しいニキビをできにくくする」ことが中心で、ニキビ跡やクレーターの治療は保険適応外となります。
保険治療でも少しずつニキビを良くしていくことはできますが、より早い改善やニキビ跡・肌質改善をご希望の方には自費治療もご案内しています。

当院でできる自費治療

イソトレチノイン

重症ニキビの治療に用いられるビタミンA誘導体の一種です。
皮脂分泌を抑制し、皮膚の角化異常を改善することで、毛穴の詰まりを防ぎ、ニキビの根本原因にアプローチします。
日本では未承認のため自由診療での提供に限られますが、海外では長年使用されており、重症ニキビや再発を繰り返すニキビに高い効果が期待できる薬剤です

ケミカルピーリング

古い角質を除去し、毛穴の詰まりを改善します。ニキビの再発予防やくすみにも効果的。

アクアピーリング

毛穴の汚れや角栓を洗い流し、薬剤導入と組み合わせて肌質改善を促進します。

エレクトロポレーション(ビタミンC・トラネキサム酸導入)

炎症後の赤みや色素沈着を改善します。鎮静効果もあるので、炎症しているニキビにも効果的です。ニキビ跡のケアも期待できます。

レーザーフェイシャル

ジェントルマックスプロプラスで行います。
殺菌効果により炎症性ニキビを予防し、同時に美肌効果も期待できます。

医療脱毛(特にフェイスライン)

髭や産毛が原因で悪化するニキビを軽減します。ニキビ予防として人気です。

保険と自費の治療の使い分け

✔︎まずは保険診療で炎症を抑える(新しいニキビを減らす)
✔︎残った赤み・跡・肌質改善は自費治療で補う

保険治療だけでなく、自費治療も並行しながら行うことで費用も抑えつつ効果実感もしやすいです。

ニキビ治療についてよくある質問

保険の塗り薬はいつから効果が出ますか?

使い始めは赤みや乾燥が出ることがありますが、継続することで8〜12週ほどで効果を実感する方が多いです。

保険の薬だけでニキビは治りますか?

多くの方は改善します。ただし、ニキビ跡や色素沈着、肌質改善までは保険だけでは難しいため、ご希望に応じて自費治療を併用します。

自費治療は必ず受けなければいけませんか?

いいえ。基本は保険診療だけでも問題ないです。より早く改善したい方や、跡をきれいに治したい方に自費治療をご提案しています。

学生でも受診できますか?

はい。ニキビは思春期から大人まで幅広く見られる病気です。学生さんも保険診療で安心して受けられます。

まとめ

ニキビは皮膚科で保険治療可能です。
保険で「ディフェリン®ゲル」「ベピオ®ゲル」などの外用薬と、抗菌薬などの内服薬を組み合わせて治療しつつ、必要に応じて自費治療でニキビ跡や肌質を改善することがおすすめです。
まずは保険診療でお気軽にご相談ください。

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