ネス駒沢クリニックからのスタッフコラムColumn

イソトレチノインで角栓が出てくるのはなぜ?好転反応との違いと正しい対処法

2026.01.19ニキビ

「イソトレチノインを飲み始めてから、角栓が前より出てくる気がする…」そんな違和感や不安を抱えていませんか?ニキビを良くしたくて始めても、鼻や頬に白い角栓がポツポツ増えてくると悪化しているような気がして心配になりますよね。

実は、イソトレチノインによる角栓が出てくる変化には、体が整っていく途中の「好転反応」の場合と、注意が必要な「副作用」の場合の両方があります。

この記事では、イソトレチノインで角栓が出てくる理由とその期間の目安、好転反応と副作用の違い、角栓が出てきたときのケア方法などをご紹介します。

イソトレチノイン治療中に角栓が出てくる現象とは?

毛穴の奥に溜まっていた角栓が、肌表面へ押し上げられることで起こる現象です。

これは、イソトレチノインの作用により、毛穴に溜まっていた古い角栓が一時的に一気に表面へ押し出されやすくなるためと考えられます。

治療初期は、白い角栓が目立つようになる・鼻や頬がざらつく・小さな皮むけが増えるなどの変化が見られやすいです。

この現象は治療開始〜1か月以内に起こりやすく、その後徐々に落ち着き、角栓の量も減っていく傾向があります。

角栓が出てくるのはなぜ?

イソトレチノインを飲むと角栓が出てくるのは、肌のターンオーバーが活発になり、毛穴に溜まっていた古い角栓が排出されているサインであることが多いです。

治療初期は一時的に白い粒やザラつきが増えやすく、「悪化したように見える」現象が起きやすくなります。

ここでは、角栓が出てくる理由についてご紹介します。

角栓が排出される

イソトレチノインの作用で皮脂分泌が抑えられると、毛穴の中に皮脂や角質が新たに溜まりにくくなります。

同時に、毛穴の中で固まっていた角栓がゆるみ、皮膚表面へ押し出されるように排出されるため、見た目には角栓が増えたように感じることがあります。

イソトレチノインは皮脂量を減らすだけでなく、毛穴の角化異常を整え、角質が過剰に重なる状態を改善します。

その結果、毛穴の奥に溜まっていた角栓が表に現れやすくなり、治療初期には白い粒状の角栓が目立つことがあります。これは新しくできたものではなく、もともと存在していた角栓が排出されていると考えられます。

ターンオーバーの正常化による排出

イソトレチノインには、皮膚の角化異常を改善し、乱れていたターンオーバーを正常に近づける作用があります。

ニキビや角栓ができやすい状態では、本来剥がれ落ちるはずの角質が毛穴の中や表面にとどまり固くなっていることがあります。

治療を開始すると、ターンオーバーが正常に近づくにつれて毛穴の奥に溜まっていた角栓や古い角質が一気に表へ押し出されて少しずつ排出されていきます。

一時的な炎症悪化

イソトレチノインを飲み始めた頃は、一時的にニキビが悪化することがあります。これは「初期悪化」と呼ばれ、全体の約6%ほどの方に起こるとされています1)

治療初期は皮脂分泌が急に低下するため、肌が乾燥しやすく、角層のバリア機能が一時的に弱まることがあります。

バリア機能が低下すると、洗顔やマスクなどの刺激を受けやすくなり、毛穴まわりに軽い炎症が起こりやすくなります。

また、乾燥や刺激によって、肌は防御反応として角質を厚く作ろうとします。その結果、毛穴の出口が狭くなり、皮脂や角質が排出されにくくなることで、軽い炎症を伴いながら角栓が詰まりやすくなることがあります。

「好転反応」と「副作用」の違い

イソトレチノインで角栓が増えたり肌がざらついたりする時期は、好転反応と副作用が重なりやすいタイミングです。

どちらも似た症状を伴うため見分けが難しいですが、特徴を理解しておくと治療の継続判断がしやすくなります。

ここでは、治療の経過として自然な変化と、注意すべきサインをわかりやすくご紹介します。

好転反応の特徴

イソトレチノインの開始直後に起きやすい「角栓の増加・白い粒・軽い乾燥」は、多くの場合「好転反応」としてよく見られる変化として知られています。

ある研究では、イソトレチノイン治療開始後、患者の32%の顔面や体で症状が悪化した(軽度~重度)と報告されています2)

イソトレチノインは皮脂を減らす・代謝を整える・毛穴の詰まりの原因を押し出すという働きがあるため、始めの1か月は溜まっていたものが一気に出てくる時期になりやすいです。

治療開始から1〜2か月に集中しやすく、その後は徐々に角栓ができにくくなる、毛穴が落ち着く、肌がなめらかになるといった変化に向かう傾向があります。

副作用のサイン

痛み、強い赤み、広がる炎症などを伴う場合は副作用の可能性があり、早めの相談が必要です。

ある研究では、イソトレチノイン治療を受けた多数の患者を長期間観察した結果、最も一般的な副作用として唇の乾燥が報告され、対象となった患者全員に確認されています。

また、乾燥症は9割以上、顔の赤みは6割以上の患者にみられました3)

一般的な副作用の傾向として、主に以下のようなことが考えられます。

  • 赤みが広がる
  • ヒリヒリした痛みが強い
  • 膿を伴う炎症が増える
  • 乾燥が激しく、皮膚がひび割れる
  • いつまで経っても悪化が止まらない
  • 普段と違うメンタルの不調が続く

イソトレチノインは効果が強い薬のため、上記のような症状がある場合は、「よくある好転反応」の範囲を超えている可能性があります。必ず医師へ相談しましょう。

角栓が出てきたときのケア方法

イソトレチノイン治療初期は、毛穴の奥に溜まっていた角栓が押し出される「排出期」と、皮脂分泌の低下による乾燥で毛穴の出口が硬くなりやすい「敏感期」が同時に起こります。

そのため、一時的に角栓が目立ったり、詰まりやすく感じることがあります。ここからは、角栓トラブルを悪化させない具体的なケア方法をご紹介します。

自己流の角栓除去はNG

イソトレチノイン治療中は、皮脂分泌が抑えられ、角層のバリア機能が低下しやすいため、肌は非常にデリケートな状態になります。

この時期に角栓を指で押し出したり、毛穴パックを使用したりすると、毛穴周囲に微細な傷や炎症が起こりやすく、赤みや炎症後色素沈着につながることがあります。

また、スクラブ洗顔や強いピーリング、ゴシゴシこする洗顔は、必要な角層まで削ってしまい、乾燥や炎症につながりやすいです。肌を守ろうとして角質が厚くなり、毛穴詰まりが悪化することもあります。

イソトレチノインの治療中は、スクラブ洗顔や毛穴パックなどは避けてください。

やるべきケア① 保湿重視

イソトレチノインは皮脂量を大きく減らす薬のため、乾燥によって角栓が硬くなる・毛穴の出口が狭くなる・ザラつきが強まるといった状況が起きやすくなります。

保湿の際は、以下の点に気をつけましょう。

  • 洗顔後すぐに化粧水で保湿する
  • セラミド・ヒアルロン酸などの保湿剤でフタをする
  • 乾燥が強い箇所には薄くワセリンやクリームを重ねる

毎日のスキンケアで十分に保湿し、肌を乾燥から守りましょう。

やるべきケア② 摩擦を避ける

角栓が出てくる時期は、毛穴の中で詰まっていた皮脂や角質が押し出され、角層のバリア機能が一時的に乱れている状態です。

このタイミングでは、皮膚表面の防御力が低下しているため、洗顔やクレンジング、タオル・マスクなどによるわずかな摩擦でも炎症が起こりやすくなります。

そのため、角栓が出てくる時期は、20〜30秒でやさしく洗顔する、タオルで押し当てるだけの拭き方にするなど、摩擦を極力避けるようにしましょう。

やるべきケア③ 医師に経過を相談

イソトレチノインは、体重や体質、皮脂分泌量などによって効き方や副作用の現れ方に個人差が大きい薬です。

とくに皮脂分泌が急激に抑えられると、乾燥が強くなり、角層のバリア機能が低下しやすくなります。また、角栓が一時的に目立ったり、毛穴まわりのトラブルを感じることもあります。

このような場合、服用量を少し調整するだけで乾燥が落ち着いたり、角栓トラブルが軽減するケースも少なくありません。

服用中に違和感や不安を感じた場合は、自己判断で中断・減量するのではなく、早めに医師へ相談することが大切です。

角栓が出ない・変化がない人は?

イソトレチノインを飲んでいても「角栓がまったく出ない」「変化を実感しにくい」というケースは珍しくありません。

肌質や皮脂量に個人差があるため、見え方も変化のスピードにも個人差があります。ここでは、なぜ変化を感じにくいのかを分かりやすくご紹介します。

肌質や皮脂量による個人差

イソトレチノインは皮脂腺の働きを強く抑えることで、毛穴の中に溜まる皮脂や角質の量を減らす薬です。

もともと皮脂分泌が少ない肌質の方は、毛穴の中に溜まっている皮脂や角質の量が少ないため、排出期があっても出てくる角栓が小さく、白い粒状になりにくい傾向があります。

仮に排出が起きていても、量が少なく目立たないため、「角栓が出た」と自覚しにくいのです。一方、脂性肌の人は、治療前に毛穴の中に皮脂や角質が多く蓄積している状態であることが多いです。

そのため、イソトレチノインの作用によって皮脂分泌が急激に抑えられると、毛穴の中にある内容物が押し出されるように排出され、白い角栓や粒状のものが目に見えやすくなります。

服用量・期間の違い

内服量が低めの場合や治療開始から日が浅い場合、イソトレチノインの作用は少しずつ現れるため、肌の変化はゆるやかに進みます。

イソトレチノインは体重に対する処方量(mg/kg)と服用期間によって効果の現れ方に違いがみられます。また、低用量(10mg前後)や隔日服用では、皮脂分泌の低下も急激になりにくい特徴があります。

毛穴の中に溜まっていた皮脂や角質が少しずつ減っていくため、角栓が出たことがわかりにくいこともあります。

角栓が出る期間の目安

イソトレチノインで角栓が出てくる時期は、ほとんどの場合、治療開始から1〜3か月の間に多いです。

この期間は、排出・乾燥・代謝の変化が重なるため、見た目も触り心地も揺らぎやすいタイミングといえます。

ただし、これは多くの人に共通する経過であり、長く続くわけではありません。ここでは、時期ごとの特徴をご紹介します。

開始〜1か月:角栓が最も出やすい時期

治療スタート直後は、角栓の排出が一気に進みやすい時期です。

イソトレチノインが皮脂を減らし、毛穴の奥の角質をゆるめることで、白い角栓、ざらつき、細かい皮むけが急に目立つことがあります。

1〜3か月:詰まりが減りはじめる

1か月を過ぎた頃から、角栓の量が少しずつ減っていく人が多くなります。

肌の皮脂量が安定し、ターンオーバーが整ってくるため、出てくる角栓の量も落ち着いてくるのです。

3〜6か月:毛穴・角栓が大きく改善する

治療をしっかり継続すると、3〜6か月あたりから毛穴の見た目が大きく変わりやすくなります。

新しい角栓ができにくくなる、黒ずみが目立ちにくくなる、毛穴がキュッと締まり、なめらかに見えるといった変化が現れてきます。

イソトレチノインの効果

イソトレチノインは、皮脂を減らす・角質を整える・炎症を抑えるという3つの働きで、角栓や毛穴トラブルにアプローチします。

ニキビ治療の内服薬として知られていますが、毛穴の詰まりや黒ずみにも関わる根本部分に作用するため、角栓が出やすい肌にも変化をもたらします。

また、イソトレチノインの治療をした患者のほとんどは、投与量に応じて4~6か月の治療期間の終了までにニキビが治まると考えられています1)

ここでは、その具体的な働きを順番に見ていきましょう。

皮脂分泌の抑制で角栓の元が減る

イソトレチノインは、毛穴の詰まりを防いでニキビの原因菌を減らし、炎症を抑えることで、ニキビの根本原因に作用する治療薬です。

体重に合わせた量(1kgあたり0.5~1.0mg/日)で内服すると、治療開始から約6週間以内に、皮脂の分泌量が約90%も減ることがわかっています1)

イソトレチノインは皮脂腺そのものに働きかけ、皮脂の量を減らす作用があります。治療を続けると、メイクが崩れにくくなる、毛穴の詰まりが減るという変化が見られるでしょう。

角化異常を改善し、詰まりにくい肌へ変化

通常、角質は一定のリズムで剥がれ落ちますが、ストレス・乾燥・ホルモンバランスなどで乱れると、毛穴の出口に角質が溜まりやすくなります。

イソトレチノインはその乱れを整え、古い角質が自然に落ちて毛穴の出口が詰まりにくくなり、角栓が固まるのを防ぐ効果が期待できます。

黒ずみ・毛穴の開きも改善しやすい

毛穴の黒ずみは、毛穴に溜まった古い角栓や皮脂が表面に出てきて酸化することで生じます。また、毛穴は内側から押し広げられたり、角栓が詰まることなどによって毛穴が開いたように見えます。

イソトレチノインは皮脂の分泌量を減らし、毛穴の詰まりを作られにくくすることで、角栓が減り、黒ずみも減少します。

また肌の赤みやニキビも減ることによって、皮膚のダメージが回復しやすくなり、毛穴の開きが目立ちにくくなると考えられます。

注意点・副作用・リスク

よくある副作用

口唇の乾燥

皮膚や粘膜の乾燥(目・鼻など)

皮むけ、かゆみ

一時的なニキビの悪化(初期反応)

注意すべき重篤な副作用

肝機能障害

血中脂質の上昇

うつ症状・気分の変化

催奇形性(妊娠中の服用は絶対禁忌)

女性・男性ともに治療中と治療後1ヶ月は避妊が必要です。

当院では内服開始前と2ヶ月に1回血液検査を行い、安全性を確認します。

併用禁忌

テトラサイクリン系の抗生物質(ミノマイシンやビブラマイシンなど)

ビタミンAを含むサプリメント

肌のレーザー治療や脱毛

ネス駒沢クリニックの特徴

1.ニキビがまったく改善しなければ返金

イソトレチノインを服用してもニキビがまったく改善しなかった場合は、全額返金いたします。返金保証には条件がございますので、詳細はクリニックにお問合せください。

2.10日分から開始可能

イソトレチノインの効果や副作用が不安な方、1か月分まとめて購入することが難しい方は10日分から処方しています。

よくある質問

Q.角栓はいつまで出てきますか?

A.ほとんどの場合、治療開始から1〜3か月で角栓の排出が落ち着きます。

多くの方は、治療開始から1〜2か月が角栓がもっとも出やすい時期です。治療から3〜6か月経つころには詰まりにくい肌になるでしょう。

Q.黒ずみにも効果はありますか?

A.黒ずみの改善にも効果が期待できます。角栓が減ると、黒ずみが目立ちにくくなります。毛穴の黒ずみは、皮脂や古い角質が酸化した状態です。

イソトレチノインは皮脂と角栓の元を減らす薬のため、治療が進むにつれて黒ずみの原因が少なくなります。

Q.治療後に再発しやすいですか?

A.体質にもよりますが、再発しにくくなる方が多いです。

一定期間中に服用したイソトレチノインの投与量の増加が、ニキビの再発やイソトレチノインの再投与のリスクを減らす可能性があるとされています4)

ストレス、生活習慣、ホルモン変動によって揺らぐこともあるため、治療後は保湿と紫外線対策を習慣づけると安定しやすいです。

治療終了後も、より良いお肌の状態を維持するため、適切なスキンケアやアゼライン酸などの使用を推奨します。

費用

以下は、公的保険が適用されない自由診療(自費)です。

費用は税込みです。

イソトレチノイン6か月まで内服可能※適宜医師と相談10mg/1X30日分14,740円
10mg/1X10日分4,950円
20mg/1X30日分14,850円
30mg/1X30日分25,300円
40mg/1X30日分28,600円

イソトレチノインの治療に興味がある方は、ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容へ

イソトレチノインで角栓が増えるのは、肌が生まれ変わる途中に起きるよくある変化です。

気になるからといって、毛穴パックやピーリングなどによる自己処理は避け、保湿とやさしいケアを続けましょう。

不安な症状は医師に相談しながら進めていけば、毛穴の見た目も徐々に落ち着いていきます。気になる症状がある方は、当院へお気軽にご相談ください。

【ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容|吉武光太郎 監修】

未承認医薬品等の表示「イソトレチノイン」

  • 当院で使用しているイソトレチノインは、国内において未承認医薬品です。
  • 当院では医師の判断の下、国内販売代理店経由で購入しています。医学的知見のない個人輸入は推奨していません。
  • 国内の承認医薬品等の有無について、他に同程度の性能を有する国内承認薬はありません。
  • 個人輸入における厚生労働省からの案内は、以下のリンクからご覧ください。
    https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/

本院情報

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