目の下のクマ・たるみ改善にヒアルロン酸は効果的?効果・持続期間・リスクを徹底解説
2025.11.11目の下のクマ・たるみ取り

「目の下のクマが取れない」「最近、疲れて見える」というお悩みはありませんか?目の下のクマやたるみは、実年齢よりも老けて見られやすい原因のひとつです。
そのようなお悩みを解決する治療として、ヒアルロン酸注入が注目されています。今回は、目の下にヒアルロン酸注入をする目的や効果、注入の持続期間、向いている人・向いていない人、クリニック選びで失敗しないポイントなどをご紹介します。
目の下にヒアルロン酸を注入する目的

目の下にヒアルロン酸注入をする大きな目的のひとつは、クマを目立たなくすることです。
クマの種類には主に青クマ・茶クマ・黒クマがあり、中でもヒアルロン酸注入が黒クマ改善に適しているとされています。
目の下のクマ・たるみ・くぼみ改善
目の下の皮膚は他の部位と比較して薄く、少しの影やくぼみでも老けて見えやすいとされています。ヒアルロン酸注入では目の下のくぼみにボリュームをもたせることで、クマやたるみを目立ちにくくする治療です。
とくに加齢によって生じるくぼみや、影クマと呼ばれる黒クマに効果が期待できます。
涙袋形成との違い
若々しく見える涙袋は、ヒアルロン酸注入で形成できます。しかし涙袋形成は、笑った状態でぷっくり盛り上がるように強調してかわいらしさを演出する施術となります。
一方、目の下へのヒアルロン酸注入では、影やくぼみが目立たないようにへこみにボリュームを与え、若々しい印象にすることを目的としています。
メスを使わず短時間でできる
「顔が疲れたように見える」「老けて見られやすい」といった目の下のお悩みに対して、注射のみで改善できるのがヒアルロン酸注入です。
一般的な手術のようにメスで切開することがないため、ダウンタイムも短いことが特徴です。施術は10分程度で完了することから、仕事などで時間が取りにくい方も受けやすいことが知られています。
ヒアルロン酸注入の効果

ヒアルロン酸注入は、目の下のクマやたるみによって生じる「疲れたような顔の印象」や「目の下の影」を改善する治療です。
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する保湿成分で、肌の水分を保ち、肌にハリや弾力を与える役割があります。その性質を活かすことで、肌の失われたボリュームを補い、目元の印象に若々しさを与えます。
クマ改善
目の下のクマの原因は、過剰な色素沈着、眼窩脂肪の突出による影、目の下のしわやたるみによる影などの影響が挙げられます1)。ある研究では、23人にヒアルロン酸とアミノ酸を混ぜた薬剤を目のまわりに15日間隔で3回注射したところ、最後の治療が終わって1か月後には、目の下のクマや小じわが目立たなくなったという結果が報告されています2)。
つまり、ヒアルロン酸は肌のうるおいを保つだけでなく、ハリを出して目元の印象を明るくする効果も期待できると考えられています。
たるみ
加齢によって眼窩脂肪を支える力が弱まり、皮膚がたるむことで影のように見えることがあります。ヒアルロン酸注入で目の下に適度な厚みをもたせることで、軽度のたるみの改善に効果が期待できます。皮膚が下がりにくくなり、影のように見える部分が浅くなって、肌を滑らかに整えてくれるのです。
ヒアルロン酸注入は、「たるみを取る手術をするほどではないけど、老け顔が気になる」というお悩みがある方に選ばれることが多いです。
ただし、脂肪の突出が目立つ場合や皮膚のゆるみが大きい場合は、ヒアルロン酸注入だけでの改善が難しいこともあります。まずはお気軽にご相談ください。
くぼみ改善
加齢とともに骨や脂肪のボリュームダウンが起きると、目の下がへこみ、影が深くなっていきます。ヒアルロン酸注入により、目の下のへこみが持ち上がり、顔全体の印象が明るくなる効果が期待できます3)。
顔が疲れているように見られやすい方も、より健康的な印象に変わるでしょう。ヒアルロン酸注入は期待した効果が持続しやすく、定期的にメンテナンスすることで自然な若々しさを保てることがわかります。
ヒアルロン酸注入の持続期間

ヒアルロン酸の大きな特徴として、すぐに効果を得られやすい方が多い半面、持続がしにくいことが挙げられます。効果は6か月~1年程度とされますが、使用する製剤の種類や注入量などによって異なります。
効果が出る時期
ヒアルロン酸は注入直後から効果を感じる方が多いです。ただし、軽いむくみや腫れが出ることもあるため、自然になじんでいくのは数日~1週間ほどが目安となります。
持続期間
ヒアルロン酸の硬さや粒子の大きさによって、どの程度効果が持続するのかは異なります。やわらかい製剤の場合は半年程度で効果が薄くなっていくこともケースもある一方で、目の下専用のヒアルロン酸の場合は1年以上効果が続くこともあります。
136人にヒアルロン酸を注入したところ、目の下のくぼみや周囲の状態が7割以上の人で改善しました。その効果は少なくとも1年間持続したと報告されています4)。
繰り返し注入が必要
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する保湿成分で、時間とともに体内に吸収されていくことが特徴です。ヒアルロン酸は半年~1年程度効果が持続すると考えられ、期待した効果を得るためには定期的な施術が必要です5)。
当院のヒアルロン酸注入について、詳しくは「ヒアルロン酸の治療ページ」もご覧ください。
目の下のヒアルロン酸注入のリスク・副作用

ダウンタイムの期間
ヒアルロン酸注入はダウンタイムが短いことが特徴です。ほとんどの場合、ダウンタイムは1~3日程度とされています。注入直後は赤みや腫れがみられることがありますが、少しずつ落ち着きます。
患者さまによっては内出血が出ることもありますが、メイクでカバーできる程度であることが多く、1~2週間程度で治まります。当日は激しい運動や飲酒、長時間の入浴は避けてください。血流が促進され、赤みや腫れ、内出血などが悪化するおそれがあります。
ヒアルロン酸注入が向いている人・向いていない人

ヒアルロン酸注入は、すべての人に適しているわけではありません。患者さまによって効果が期待できることもありますが、別の施術を検討した方が良いケースもあります。
向いている人
- 目の下の影やくぼみが気になる方
- 老けて見られやすい、疲れたように見られやすい方
- 手術には抵抗がある方
- 自然な仕上がりを求める方
向いていない人
- 脂肪の突出が大きいタイプの方
- 炎症や感染がある方
- 過去にヒアルロン酸注入で強い副作用が出た方、アレルギー体質の方
手術に抵抗がある方や軽度のたるみがある方は、ヒアルロン酸注入が適しています。またヒアルロン酸は時間とともに体内に吸収されるため、自然な仕上がりを求める方にもおすすめです。
一方で、皮膚のたるみが強く、眼窩脂肪の突出が大きい方は治療が難しい場合があります。ヒアルロン酸注入をすることで余計にふくらみが強調されて見えてしまうことがあるため、脱脂手術など他の治療法を検討した方が良いでしょう。
他の施術を検討すべきケース
皮膚のたるみが強い場合や脂肪の突出が強い場合には、脱脂手術など他の施術が適しています。脱脂手術はまぶたの裏側を切開し、眼窩脂肪を取る手術です。余分な眼窩脂肪を適度に取り除くことで、目の下のクマやたるみを改善に導きます。
当院の脱脂手術について、詳しくは「クマ取り・目の下の脱脂・たるみ改善」をご覧ください。
失敗・リスクを避けるためには

どのような施術であっても、副作用やリスクはゼロにはできません。事前にリスクを知っておくことで不安を軽減し、失敗を避けることにつながります。
よくあるトラブル
ヒアルロン酸が皮膚の浅い層に注入されると、皮膚表面から青白く見える「チンダル現象」が起きることがあります。また注入量が多すぎると、不自然なふくらみやしこりになるおそれもあるため、適切な量を注入することが大切です。
重篤なリスク
非常にまれですが、血管塞栓(けっかんそくせん)や失明のリスクがあります。
ヒアルロン酸注入の副作用の中で最も重い副作用のひとつが、血管塞栓です。注入したヒアルロン酸が誤って血管内に入り、血流が一時的または完全に止まってしまう状態のことをいいます。目のまわりには細かい血管が密集しているため、血流が塞がれることで他の組織に酸素が届かなくなり、皮膚の青白さや強い痛みが現れることがあります。皮膚の一部が黒くなり、跡が残るケースもあるため、早めの対処が大切です。
また、眼に血液を送る血管に誤って注入した場合は網膜に血液が届かなくなり、失明するおそれがあります。注入直後に、目が見えにくい、視界が暗くなるといった症状が現れます。
リスクを避けるためには、とくに以下のことに注意しましょう。
- 目のまわりの施術経験を積んでいる医師に治療してもらう
- 施術中に痛みや見え方の異常を感じたら、すぐに知らせる
当院でヒアルロン酸注入を行う場合は、解剖学に熟知した形成外科医が慎重に行い、リスクを減らす工夫をしています。
また先の丸いカニューレを使用することで、血管内に誤って注入するリスクを減らすことができます。通常のニードル針は先が鋭く、血管壁に当たったときに壁を突き破って血管内に入るおそれがあります。一方、カニューレは先が丸いため、壁に当たっても壁を避けやすく、血管にダメージを与えるリスクを抑えることができます。当院では、カニューレ代3,300円で施術可能です。
クリニック選びで失敗しないポイント

ヒアルロン酸注入は医師の技量や対応によって、仕上がりに大きく差が現れやすい施術です。施術後に後悔しないために、しっかり確認しておきましょう。
日本形成外科学会認定 形成外科専門医の有無
目の下は神経や血管が多く集まり、デリケートな部位のひとつです。施術経験が少ない医師を選ぶと、青白く透けるチンダル現象やしこり、左右差が起こるリスクが高まります。
日本形成外科学会から認定を受けた、形成外科専門医がいるクリニックを選ぶことでリスクを減らし、自然な仕上がりに近づけることが可能です。
安全体制の有無を確認
とくに以下の点を確認しましょう。
丸いカニューレの使用
先の丸いカニューレは血管塞栓のリスクを抑えるだけでなく、刺した場所から皮膚内を移動できるため、何度も針を刺す必要がありません。結果として腫れや内出血が抑えられると考えられます。ただし、涙袋の下など細かい調整が必要な部分では通常のニードル針の方が仕上がりが整うため、カニューレと通常の針を使いわけることが一般的です。
ヒアルロニダーゼの使用
ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸を分解する酵素です。ヒアルロン酸注入後にやり直しが必要な場合や合併症が起きた場合に使われます。左右差やしこりが気になるときに使用することで、余分なヒアルロン酸を分解して自然な仕上がりに整えます。
また血管塞栓などのトラブルが起きたときにすぐに使用することで、血管内のヒアルロン酸を分解し、血流を再開させることができます。この処置は数分~数十分以内に行なう必要があるため、クリニックでヒアルロニダーゼを常備しているかどうかも重要なポイントとなります。
当院ではカニューレ、ヒアルロニダーゼの両方を常備しています。できるだけリスクを抑えて目の下のクマやたるみを改善したい方は、一度カウンセリングへお越しください。
症例写真
クリニックの症例写真を見ることで、担当医師の得意としているデザインや傾向がわかる場合があります。ただし、光の当たり具合や加工などで実際よりもよく見せているケースも存在するため、症例ごとのコメントや写真の枚数などに注目してください。
自分と同じ年代の方の症例をチェックしておくと、理想の仕上がりをイメージしやすいです。
修正対応
注入直後は異常がない場合でも、数日後にむくみや腫れが出る、仕上がりに違和感があるなどのトラブルが起きる可能性があります。施術後にトラブルが起きた場合、追加料金なしで診察や修正をしてくれるかどうかも確認しましょう。
ネス駒沢クリニックの治療の特徴
注射する部位はアルコール綿で消毒してから施術しています。
ヒアルロン酸注入は10年前と比較して注入方法が大きく変わっています。当院の医師は常に知識をアップデートし、最新の注入方法や患者さまに合った注入部位のご提案などをしています。
施術の流れ
1.カウンセリング
医師とカウンセラーが丁寧に診察し、患者さまのお悩みに応じて治療法をご提案します。
2.麻酔
カルテ記録保存用に写真を撮影します。モニターではない限り外部に流出することはありません。撮影後、ヒアルロン酸の注入部位に麻酔テープやクリーム、場合によっては注射をして痛みを感じにくいようにします。
3.施術
注入途中と施術後は鏡でご確認いただき、施術を進めます。
4.アフターフォロー
お帰りいただけます。当日の運動や長時間の入浴は避けてください。
費用
以下の施術は、保険が適用されない自由診療です。
価格はすべて税込みです。
ヒアルロン酸注入
| ボルベラ | アラガン | 1本 | 77,000円(税込) |
|---|---|---|---|
| ボリフト | アラガン | 1本 | 77,000円(税込) |
| ボリューマ | アラガン | 1本 | 77,000円(税込) |
| ボラックス | アラガン | 1本 | 77,000円(税込) |
| ヒアルロニダーゼ | 他院 | 1A | 39,600円(税込) |
| 当院 | 1A | 19,800円(税込) | |
| ヒアルロン酸手技料 | 22,000円(税込) | ||
| カニューレ代 | 3,300円(税込) | ||
よくある質問

Q.ヒアルロン酸注入の痛みはありますか?
A.針で刺すときの痛みはありますが、麻酔クリームを塗布することで痛みを軽減できます。
ある研究では、100人にヒアルロン酸注入を18か月間(2年半)行なったところ、そのうち9割以上の人が麻酔を使わなくても治療を受けられたという結果が報告されています6)。ヒアルロン酸注入は痛みが比較的少なく、麻酔なしでも我慢できる程度の治療であると考えられます。痛みに不安がある方は、事前にご相談ください。
Q.ダウンタイムはどのくらいですか?
A.ダウンタイムは、1~3日程度です。一般的に、内出血や腫れはメイクでカバーできる程度です。
Q.ヒアルロン酸注入と他の治療を併用できますか?
A.はい、可能です。たとえば、皮膚のたるみが強い場合は脱脂手術との併用、茶クマが気になる場合には内服薬と併用することがあります。患者さまの症状によって異なるため、まずはカウンセリングへお越しください。
目の下のクマやたるみが気になる方は、ネス駒沢クリニックへ
ヒアルロン酸注入は目の下のクマやたるみを改善でき、ダウンタイムが短いことも魅力のひとつです。
患者さまの症状によっては、他の施術を検討する場合や併用する場合もあります。
まずはお気軽にご相談ください。
【ネス駒沢クリニック 形成外科・皮膚科・美容|吉武光太郎 監修】
参考文献
(1)Treatments of Infra-Orbital Dark Circles by Various Etiologies
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7992473
(2)Assessing the Rejuvenation Effectiveness of a Hyaluronic Acid and Amino Acid Mixture in the Periorbital Region
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10084865
(3)A Multicenter, Randomized, Evaluator-Blinded Study to Examine the Safety and Effectiveness of Hyaluronic Acid Filler in the Correction of Infraorbital Hollows
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38573527
(4)Real-World Evidence on the Routine Use, Efficacy, and Safety of a Hyaluronic Acid-Based Dermal Filler in the Periorbital Region
https://link.springer.com/article/10.1007/s00266-025-04809-9
(5)Hyaluronic Acid Gel Injection for the Treatment of Tear Trough Deformity: A Multicenter, Observational, Single-Blind Study
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35478038
(6)Use of hyaluronic acid filler for tear-trough rejuvenation as an alternative to lower eyelid surgery



